電気自動車(EV)の場合、内燃機関を動力とするエンジン車特有の制約から開放される。たとえば、4輪それぞれに動力源を組み込む、インホイールモーター技術の採用が容易だ。そうすると、各車輪の向きを自由に制御でき、真横への移動や、その場で方向を変える超信地旋回が可能だ。
これに対し、Hyundai Motor(ヒョンデ)は一般的な自動車のハンドルで超信地旋回を操作する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間4月28日に「METHOD AND SYSTEM FOR CONTROLLING IN-SITU ROTATION MODE OF FOUR-WHEEL INDEPENDENT STEERING TYPE VEHICLE」(公開特許番号「US 2022/0126914 A1」)として公開された。出願日は2021年6月2日。
この特許は、4つの車輪をそれぞれ独立して制御できる自動車において、超信地旋回する際の操作技術を説明したもの。超信地旋回の場合でも、一般的な自動車と同じように円形のハンドルを回転させて操作する。
超信地旋回モードに設定した状態では、旋回角度を直感的に指定できるようにするため、ハンドルを回した角度と旋回角度を一致させる。実際の旋回は、アクセルペダルを踏んだ状態のときに実行する。このように制御することで、特殊な操作機構を採用せず、超信地旋回の操作が可能になる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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