米国への身柄引き渡しを逃れようと法廷闘争を続けていたWikiLeaks創設者のJulian Assange被告に、さらなる一撃が振り落とされた。英裁判所が英国時間4月20日、身柄引き渡しを命じた。被告は米国に移送され、裁判が行われることになる可能性がある。
Assange被告はスパイ容疑で米国から指名手配されており、イラクとアフガニスタンでの戦争に関する機密情報を暴露する目的で米軍のデータベースのハッキングを企てたとして、18件の罪状で起訴されている。有罪が確定すれば、175年の懲役刑を言い渡される可能性があるが、米国政府は4〜6年程度の懲役刑になる可能性が高いとしている。
英高等法院は2021年12月、米国の刑務所制度の下でAssange被告の精神状態などが懸念されることから、身柄引き渡しを認めないとしていた一審判決を覆した。
Assange被告はビデオリンク方式で出廷したという。同氏はPriti Patel英内務大臣に異議を申し立てることができる。
Amnesty InternationalのAgnes Callamard事務総長は20日の裁定について、Assange被告を危険にさらすものであり、報道の自由を脅かすことになる恐れもあるとして非難した。「Assange氏は、そもそも起訴されるべきではなかった」とCallamard氏は述べた。「米当局が今から事態を改善し、起訴を取り下げても遅すぎることはない」(Callamard氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」