Pathfinderは3月30日、「ニコニコレンタカー」直営店を運営するMICと、「回送車両のマッチング」の実証実験を開始すると発表した。回送車両の有効活用、地域間や季節変動による需給差の解消を目指す。第1弾として、神奈川県から北海道へ移動するプロジェクトを4月に実施する。
ガソリンスタンドのマーケティングを総合的に支援するMICは、ニコニコレンタカーの立ち上げ、フランチャイズ展開などを2008年から手掛けている。また、2020年に設立、モビリティや物流サービスに特化したベンチャー企業のPathfinderは、人、物、車のマッチングを通じたMaaSプラットフォームを開発している。
実証実験では、MICが持つニコニコレンタカー直営店舗にある車両と、Pathfinderのテクノロジー、ノウハウを組み合わせ、回送車両を単に移動させるだけでなく、その方向に移動したいユーザーとマッチングさせる。
第1弾として、MICの直営店の「ニコニコレンタカー新横浜駅店」から「ニコニコレンタカー新千歳空港店」のルートを移動するプロジェクトを、ゴールデンウィークの需要に合わせて開始する。募集は4月1日~10日で、貸出期間は4月6日~18日の中で最大5日間。料金(税込)は7777円、最大5日間まで同額となる。対象車両は「スイフト」「ノート」などの5人乗りコンパクトカー7台を予定する。
レンタカー、カーシェア業界では、「空の車両の回送コスト」が年間約50億円発生しており、コストは顧客が負担しているという。
業者に委託していた回送を同じ方向に行くユーザーとマッチングさせ、片道限定のアウトレットレンタカーとしての収益化、ビジネス化を目指す。
なお、回送車両のマッチングモデルは、レンタカー事業者数社がトライアルする一方で、マッチングの難易度が高く、未だ大々的な導入がないという。
レンタカー専業ではないPathfinderは、アウトレットモールのように多数のレンタカー、カーシェア事業者と提携し、回送車両のマッチング率を改善、回送の低コスト化を狙う。地域や季節変動による需要差の解決、さらには、車両を最適な場所とタイミングに配置することで、限りある資源を有効活用できるサステナブルモビリティ社会の実現を目指す。
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