配車大手のUberは従来、世界中のタクシーサービスと競合関係にあったが、世界でも特に規模が大きく有名なタクシー組織との新たな提携は、その関係改善の兆候といえる。Uberはまもなく、ニューヨーク市内の1万4000台のすべてのタクシーを、同社のアプリから直接配車予約できるようにする。The Wall Street Journalによると、このような市全体規模の提携は米国初で、画期的な合意だという。
「Uberは古くからタクシー業界と提携し、ドライバーには収入を得るためのさらなる手段を提供し、利用者には新たな交通手段を提供してきた」と、同社のモビリティーと事業運営を担当するシニアバイスプレジデントのAndrew Macdonald氏は述べ、今回の提携は「タクシー運転手とすべてのニューヨーカーに資するものだ」とした。
この提携により、ニューヨーク市タクシー・リムジン委員会(TLC)が採用しているタクシー呼び出しアプリがUberアプリと連携する。TLCが採用しているのはCreative Mobile Technologies(CMT)とCurb Mobilityのアプリだ。UberとCMTの提携については春にベータ提供、夏に一般提供を予定している。これにより、Uberのアプリでニューヨーク市の象徴とも言えるイエローキャブを呼び出せるようになる。その見返りとしてUberは料金の一部を受け取るものとみられるが、その割合は不明だ。
消費者にとっては、この契約によって選択できる車両の台数が増え、柔軟性が増す。イエローキャブの乗客が支払う運賃は、「Uber X」とほぼ同額になる見込みだ(Uber XはUberの中でも低価格のサービスで、最も人気が高い)。Uberの広報担当者はこの取引について、「ウィンウィンだ。タクシーの運転手は需要をもっと取り込めるようになり、都市では空車での走行が減る。また、乗客は乗車の選択肢が増える」と述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力