subsclifeが「ソーシャルインテリア」に社名変更--家具×サブスクで作る循環する仕組み

 家具のサブスクリプションサービスを展開するsubsclifeは3月18日、社名を「株式会社ソーシャルインテリア」に変更した。あわせて約22億円の資金調達を実施すると発表した。

subsclifeが「ソーシャルインテリア」に社名変更
subsclifeが「ソーシャルインテリア」に社名変更

 ソーシャルインテリアは、2016年に代表取締役である町野健氏が創業。町野氏は「米国のベンチャー向けイベントに参加した際、資金を回収する方法としてサブスクリプションを挙げるスタートアップが多くが、この流れは日本にも来ると思った。同時期に引っ越す機会があり、家具店で一式そろえると部屋の質感は上がるが、すごく高いなと。そこで、家具とサブスクが結びつくと面白いと思った」と起業の背景を話した。

 現在、法人向け、個人向けに家具をサブスクリプションで提供する「subsclife」と、サブスク事業で返却された家具を再販売できるマーケット「subsclife SHARE」の2つの事業を展開。町野氏は「サブスク事業は、注文が入ったタイミングで家具メーカーから仕入れるため在庫リスクがない。ファイナンスの仕組みを含めてリスクの低い事業モデルが構築できている。一方、シェア事業はサブスク事業で返却された家具を再販売できるマーケット。メーカーが遊休在庫を直接出品し、ユーザーに売却できる。メーカーに継続的に利益が還元される仕組みを整えている」と強みを話す。

 各サービス名称は社名変更にあわせ、subsclifeの法人向けは「SOCIAL INTERIOR オフィス構築支援」、個人向けはsubsclifeのまま継続、subsclife SHAREは「subsclife オフプライス」へと整理する。

新旧ブランドの整理
新旧ブランドの整理

 GMV(流通取引総額)は昨対比4倍、売上推移は同3倍になっており、取り扱いブランドは600ブランド12万種類へと拡充。「法人向けは好調で、契約企業数は1000社を超えている。これから伸び率は鈍化すると思うが、それはイコールサブスクが一般的になって、定着フェーズに入っているということ。家具に加え、家電も取り扱っているが、対象ジャンルを広げていくことで、さらに成長できると思っている」(町野氏)と今後を描く。

 新社名であるソーシャルインテリアは、「よいものを循環する社会に変える意思表明」という思いを込めているとのこと。ロゴは「よいものが循環する姿」を「I」を縦に貫く文字造形で表現したという。

新ロゴデザイン
新ロゴデザイン

 同日には、JICベンチャー・グロース・インベストメンツほかから、約22億円の資金調達を実施したことも発表。「以前の資金調達は成長段階にあり、事業を作る方の投資が必要なフェーズだったが、今回は成長を確実に、大きくしていくことに注力する。各メーカーは環境にいい家具を作っているため、そこを拡充し認知をあげていきたい。もちろん、人材にも積極的に投資していく」(町野氏)とした。

 JICベンチャー・グロース・インベストメンツ パートナーの小沼真幸氏は「SOCIALINTERIORは魅力的なメンバーとビジネスモデルが魅力的。家具メーカーがいいものをつくルト長く使えてしまうがために、マネタイズポイントが難しかったが、subsclifeのビジネスを組み込むことで、長い間家具メーカーにも利益が回る仕組みを整えられる。高くて良い家具は手が出せないユーザーも多いが、リーズナブルな提供の仕方をしている点も魅力感じる」と評した。

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