新型iPhone SEには1200万画素のカメラが1つしか搭載されていないが、性能は十分だ。カメラについてはハード面のアップグレードはなかったものの、A15 Bionicプロセッサーとその画像信号プロセッサーによってソフト面が向上した。その結果、設定をいじらなくても鮮明な写真を撮影できるようになっている。カメラを起動し、撮影し、共有するだけだ。
ここ数日は、たくさんの写真を撮影した。正直に言うと、iPhone 13 Pro Maxの方が明らかに良い写真がとれる場所では、新型iPhone SEは使わなかった。Pro Maxには3つのカメラが搭載されているが、iPhone SEには1つしかない。ここでは日常の風景や食べ物といった退屈な写真の代わりに、わが家の愛犬の写真を掲げておく。
700万画素の前面カメラもクリアでシャープだ。妻と「FaceTime」をテストした際は鮮明な映像に感動した。
バッテリー持続時間は、第2世代のiPhone SEよりも公称で約2時間長い。動画の再生時間で言うと、第2世代は13時間、第3世代は15時間だ。
私の使用環境では、新型iPhone SEのバッテリー持続時間はiPhone 13 Pro Maxに遠く及ばない。もっとも、これは想定の範囲内だ。正確なバッテリー容量はiFixitによる分解を待つことになるが、iPhone 13 Pro Maxのバッテリー容量(4352mAh)よりはずっと少ないだろう。参考までに、2020年発売のiPhone SE第2世代のバッテリー容量は1821mAhだった。
それでも今回のテストでは、通常の日なら充電器が必要になるまでに3時間以上は画面をオンにしておくことができた。常にiPhoneでSNSやメッセージ、メールをチェックしているという人でなければ十分だろう。ただしヘビーユーザーを自認している人は、物足りなさを感じるかもしれない。
第2世代より価格が上がったことを考えると、最小内蔵ストレージは64GBから128GBに引き上げてほしかった。第3世代の価格は64GBモデルが429ドル(税込5万7800円)、128GBモデルが479ドル(同6万3800円)、256GBモデルが579ドル(同7万6800円)となっている。
iPhone SEは、Appleのスマートフォンのラインアップにおいて、iPhone 13に匹敵する重要な存在と言えるだろう。A15 Bionicの採用をはじめ、数々のアップデートが行われた結果、新型iPhone SEは性能の面で、最新のスマートフォンに引けを取らない出来となっている。現在のOSバージョンは「iOS 15」だが、数年間はiOSのアップデートを利用できるはずだ。
Appleは巧みに調整を加えることで、すでにお買い得だったiPhone SEをさらに強化した。iPhoneを従業員に持たせたい経営者にとっても、単に小さいiPhoneが好きな人にとっても、iPhone SEは手に取りやすいモデルだ。率直に言って、この価格でこれ以上のスマートフォンは見つからない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」