コロナ禍が落ち着き始め、ライブイベントがついに再開され始めている。しかも、新たな驚くべきテクノロジーを携えて。世界有数のエンターテインメント体験プロデュース企業であるASM Globalは、運営する幾つかの大規模会場で顔認証決済を採用する。
世界中のスタジアムや劇場で高度な顔認証サービスを活用する同社の計画は、テクノロジー企業テクノロジー企業PopIDとの提携の一環として発表された。生体認証、特に顔認証に対し、監視の強化に利用されるという懐疑的な意見が世界中で出されているが、その渦中での取り組みとなる。
PopIDは、新型コロナウイルスのパンデミックで高まった非接触型決済への関心を利用して、商取引のための顔認識のリーディングプロバイダーとして地位を確立しようとしている。約1年前、CNETは同社とピザ自販機メーカーPiestroの提携についても紹介している。
一方、ASM Globalは、自社のVenue Innovaton Labで生体認証技術の開発を進めている。PopIDとの提携は、生体認証を利便性と利用体験を向上させるテクノロジーとして訴求したいという両社共通の願望から生まれたものだ。
ASM Globalの社長兼最高経営責任者(CEO)のRon Bension氏は次のように語る。「グローバルなリソースと専門知識の深さと幅広さにより、われわれは一流のパートナーと共に業界をリードするイノベーションを推進する独自の立場にある。PopIDのダイナミックなテクノロジーとソリューションにより、われわれは未来のイベント体験にさらなる革命をもたらし、すべての観客との交流が安全、迅速、シームレスになるだろう」
ASMのような大企業がPopIDに求めるのは、支払い、端末、POS統合を含むコネクテッドインフラストラクチャーだ。例えば、VIPチケットの所有者にさらに最適化したイベント体験を提供するなどの活用法が考えられる。
PopIDのCEOでCali Groupの会長であるJohn Miller氏は次のように語った。「ASMとの提携をうれしく思う。われわれは、安全性が高く、スマートフォンも不要な入場およびデジタル決済で、未来のイベント体験に本当の革命を起こすための最初の一歩を踏み出す。顧客はPopIDのプラットフォームに登録すると、顔認証で入場できるようになる。スマートフォンのQRコードを読み取らせる必要はない。シームレスな体験は入場だけでなく、売店でも続く。入場者は売り場に顔認証で『チェックイン』することで、自分に最適化された飲食物のお勧めをすぐに確認でき、ID、クレジットカード、スマートフォンを使わずに注文し、支払える」
カリフォルニア州サンディエゴのペチャンガアリーナが、初期の実証実験の舞台として選ばれた。入場者は顔認証でチケットの認証と、アリーナ内での営業許可を得たLevy Restaurantsで飲食代を支払えるようになる。ASM Globalの他の会場でもこの技術を採用していく見込みだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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