クックパッドは3月1日、食関連メーカーと生活者をつなぐコミュニケーションプラットフォーム「メーカーズタウン by Cookpad」の提供を開始した。
メーカーの想いや商品の魅力を生活者に届けるだけでなく、ファンからメーカー、ファン同士も双方向でコミュニケーションを取り、ファンコミュニティの形成やコアなファンの醸成につなげるのが目的だ。
同社によると現在、新型コロナウイルス感染拡大を背景に、生活者の消費行動や消費マインドは大きく変化しているという。消費者庁の調査によると、デジタル・プラットフォームで商品やサービスを購入する際に「自身で確認したいこと」の優先度について、「過去のレビュー(商品やサービス、売主に対する評価)」が22.5%と最も高い結果となっている。
また中小企業庁は、「感染症流行による消費者の意識・行動の変化」として、約半数の消費者が商品・サービスの購入により支援する「応援消費」の意向があると公表。SNSを中心に「推し」という言葉が定着するなど、メーカーにとってレビューを発信し、応援してくれるファンの獲得・ファンコミュニティの形成は重要性が高まっている。
こうした消費行動・マインドの変化に対し、メーカーは従来型のマスマーケティングに代表される一方向の情報発信から、生活者と双方向で向き合うコミュニケーションへの転換が必要になっていることを踏まえたサービスだ。
メーカーズタウン by Cookpadでは、新商品情報、商品を使用したレシピ、開発秘話などの発信のほか、ECサイトやSNSのリンク掲載、コメントのやりとりを通じた生活者とのコミュニケーション、サンプリングやアイデアファンディングといったの生活者参加型施策の実施、ファン限定イベントの開催(開催告知・集客)などを提供する。
企業側にとっては、レシピサービス「クックパッド」との連携により、自社商品を使ったレシピを月間5600万人のクックパッドユーザーへと発信できるほか、自社ECや生鮮食品EC「クックパッドマート」をはじめとしたECプラットフォームとの連携で、実売につなげることが可能。各プラットフォームからの流入、相乗効果によって、自社の魅力を多くの生活者に知ってもらうことができるという。
先行導入企業は、古町糀製造所(新潟県/糀甘酒など)、峰村商店(新潟県/味噌、味噌加工品など)、波里(栃木県/米粉、胡麻・大豆加工品など)、九重味淋(愛知県/本みりんなど)、ワンダーシェフ(大阪府/圧力鍋、電気圧力鍋など)、マルイチ商店(広島県/牡蠣加工品など)、中野産業(香川県/ホワイトソルガム加工品など)、ケイ・アンド・エー(福岡県/調理雑貨など)、下園薩男商店(鹿児島県/ウルメイワシ加工品など)。
利用者にとっても、これまで市場にあまり出回らなかった、全国のメーカーの良質な商品と出会えるほか、メーカーや他のファンとのコミュニケーションによって、商品の活用法やメーカーのモノ作りの姿勢、魅力をより深く知ることができるようになる。
さらに、ファン登録機能を利用し、メーカーが実施するサンプリングやアイデアファンディング、ファン限定イベントなどに参加が可能。クチコミ、ECサイトでの購入を通じて、メーカーを応援できるとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス