ロシアが隣国ウクライナに侵攻したことを受けて、ビットコインやイーサなど仮想通貨の価格が急落した。デジタル通貨は資金の安全な避難先になるという考えに水を差す価格の落ち込みだ。
最もよく知られた仮想通貨であるビットコインは、価格が8%下落して一時3万5000ドル(約404万円)を下回った。広く保有されているもう1つのデジタルコインであるイーサは、7%以上下落して一時2500ドル(約29万円)を切った。
Trading Economicsによると、危機に際して一般に安全資産であると考えられている金の価格は、米国時間2月24日に1オンス1970ドル(約23万円)を超え、ほぼ1年半ぶりの高値を付けたという。
仮想通貨の価格は24日に反発したが、今回の価格急落は、地政学的リスクが生じた時にはビットコインやイーサなどの仮想通貨が資産を守る投資対象になりうるという、仮想通貨の熱烈な支持者の間で一般に信じられている説に疑問を投げかけるものだ。特にビットコインは、ロシアの侵攻に起因する原油価格上昇によって発生するであろう世界的な不確実性とインフレへの防衛策と見られている。
「仮想通貨は資産の安全な避難先だ、という考えは廃れるはずだ」とGlobalDataのアナリストであるGeorge Monaghan氏は述べた。同氏はさらに、信者は仮想通貨を信用し続けそうだとして、「関心と理解のバランスが歪みすぎている」とした。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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