仮想通貨取引所FTX、ゲーム会社のNFT導入支援で部門新設

Michael Gariffo (CNET News) 翻訳校正: 高橋朋子 矢倉美登里 (ガリレオ)2022年02月22日 11時59分

 仮想通貨(暗号資産)取引所のFTXが、ゲーム部門を立ち上げ、ビデオゲーム開発元が仮想通貨やNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)といったブロックチェーン技術をプレイヤーに提供できるようにする計画だと報じられている。

 Bloombergによると、新部門FTX Gamingは「サービスとしての仮想通貨」プラットフォームを提供し、ゲーム会社がトークンを発行したり、NFTをサポートしたりできるようにする。新部門は現在、立ち上げに向け、完全にリモートで業務にあたるチームの新規採用を開始しているという。

 FTXは2021年11月、ゲーム会社による「Solana」ブロックチェーンの利用を支援することに関心を寄せ、パートナー2社とともに1億ドル(約110億円)を投資すると発表したとBloombergは報じている。

 FTXの広報担当者はBloombergに対し、「FTX Gamingを立ち上げるのは、ゲームを仮想通貨の興味深いユースケースだと考えているためだ」とし、「世界で20億人を超えるゲーマーが、デジタルアイテムをゲームで利用、収集しており、今や保有することも可能になっている」と述べている。

 FTXなどの仮想通貨大手数社は、仮想通貨やNFTがプラットフォームに統合することを約束し、ゲーマーにアピールしてきたが、ほぼ例外なく、嫌悪、抵抗、アイデアの完全な拒絶といった反応がみられた。

 NFTが広まってまだ比較的日が浅いが、すでに多数のゲーム会社が、NFTを自社のゲームやプラットフォームに直接統合する計画を発表している。しかし、こうした計画はほぼ例外なく、想定していたオーディエンスから激しい反発を受け、当該企業が数日後または数週間後に撤回する展開をたどっている。

 そうした例はすでに多すぎて書ききれないほどだが、中でも注目されるケースを以下に挙げる。

  • ゲームコミュニケーションプラットフォームのDiscordは、NFTの導入計画をほのめかしたところ、猛反発に遭い、すぐさま計画中止に追い込まれた。
  • ゲームパブリッシャーのUbisoftは、「Ghost Recon」シリーズ向けにNFTを販売する独自のNFTプラットフォーム「Ubisoft Quartz」の開設計画をめぐり、消費者から不買運動を起こすと警告され、従業員からも怒りの声が上がった。
  • Electronic Arts(EA)の幹部は、NFTをゲームの未来だと評したが、早くも次の四半期にはNFTの導入計画を否定した。
  • 「Worms」で知られるゲームパブリッシャーのTeam 17は、ゲームにNFTを統合する計画を突如発表したことで、それらのゲームを手がけていた複数の開発者との取引関係を失った。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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