東日本旅客鉄道(JR東日本)は2月8日、東京都国分寺市のJR西国分寺駅 中央線上りホームに、駅ホーム上のクリニック「あおいクリニック-駅ホーム西国分寺-」を4月に開業すると発表した。日本初の取り組みという。クリニックでは、内科の対面診療のほか、オンライン診療ブースを備え、皮膚科、耳鼻科、婦人科などを検討中だ。
あおいクリニックでは、診療時間を8時~12時、13時~21時(平日)と長くしたほか、土日・祝日も9時~13時、14時~18時まで診療する。原則として事前予約制となる。
新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、感染の不安や病院などの通院に対して就労時間と診療受付時間が合わない、待ち時間が長いといった理由から受診を諦めるケースがあるほか、オンライン診療に不安感を持つ人もいる。
また、医療業界においても、育児などによるキャリアの断絶という課題がある。オンライン診療によって、育児中の医師に自由度の高い勤務環境を創出できるメリットもあり、リアルとオンラインのハイブリッドクリニックを通じて、新たな医療の在り方を提案する試みだ。
オンライン診療の利用者でも、患者の状況によってすぐに併設するリアルな診療へ案内することでオンライン診療を安心して受けられる工夫をする。また、西国分寺駅周辺の医療機関や、JR東京総合病院などの基幹病院とも連携。症状により、より高度な医療を受診できるようにする。
なお、すでに同駅中央線下りホームには、処方箋がなくても病院の薬が買える「セルフケア薬局」もある。こちらは現時点で処方せんを扱っていないが「今後連携も含めて検討している」(JR東日本広報)
JR東日本は今後、どこに居ても医療を受けられる、提供できるサービスの実現を目指すとしている。同社の交通ネットワークと組み合わせ、治療の選択肢の少ない地方にスマート健康ステーションを拡大することで、都心と郊外の医療格差課題に取り組むとしている。
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