360Channelは2月1日、ウェブブラウザ上で動作する独自のメタバースシステムを開発し、同日から提供を開始したと発表した。登録やログイン、アプリのインストールが不要で、MetaのVRヘッドマウントディスプレイ「Meta Quest」にも対応する。
URLの共有だけで利用できるメタバースシステム。従来のウェブブラウザ上で動作する3D空間では、描画性能やパフォーマンス面での課題があったというが、360Channelのシステムでは、グループ会社で培ったスマートフォンやVRゲームでのノウハウを活用し、ウェブブラウザでも高クオリティな3DCG空間表現を実現したという。
また、操作性にも工夫をしている。メタバース空間ではアバターを介して他者とのコミュニケーションをするが、三人称視点でアバターが表示され続けると、自身のアバターが仮想空間内の様々な対象物の視認性を低下させる課題があったという。同様に1人称視点においても、周囲の対象物を視認することは容易だが、自身の位置や状態を把握することが困難で、仮想空間内での移動性を低下させたり、プレーヤー自身のVR酔いの原因になるなどの課題があった。
同社のシステムでは、これらの操作性の課題に対し、停止時は一人称視点、移動時は三人称視点となる独自UX「一人称三人称視点の自動切り替え機能」を実装することで、課題解決と操作性の向上を図ったとしている。
同システムは、2月1日より、スカパーJSATが提供する「バーチャルホークス春季キャンプ2022 in 宮崎」で採用されている。福岡ソフトバンクホークスが春季キャンプを行う宮崎県宮崎市にある生目の杜運動公園の様子を仮想空間に再現しており、屋外にあるメインルート、スタジアム、ブルペン、屋内練習場などの散策が楽しめる。
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