KDDIとPsychic VR Labは1月25日、空間のメディア化ソリューション「XRscape」を2月1日から提供すると発表した。5G、Visual Positioning Service(VPS)などのXR技術を活用し、実在の都市空間にバーチャル広告やコンテンツを重ねて配信できる。
都市空間には、古くから屋外広告や看板などが数多く設置されている。KDDIとPsychic VR Labは、都市そのものがひとつのメディアとして生活者に情報を提供していると説明。近年では広告を随時切り替えできるデジタルサイネージなどの設置も一部で進んでいるが、広告の設置場所そのものには物理的な制約があり、既に広告が設置されている都市空間全体を活用したプロモーションなどの実施は困難としている。
広告主となる企業やイベント主催者は、XRscapeを活用し、都市空間へバーチャル広告やコンテンツを自由に設置可能。プロモーションなどに都市全体を活用できるようになる。
両社では、AR/MRコンテンツやデジタル広告の配信のほか、対応スポットに複数のAR/MRコンテンツを配置する回遊型ARスタンプラリー、IPキャラクターを3Dモデルで特定の場所に出現させ、キャラクターと一緒に写真が撮れるキャラクターグリーティングといった活用を想定している。
コンテンツの体験には、KDDIのXRアプリ「SATCH X powered by STYLY」を利用する。同アプリを起動したスマートフォンをユーザーが都市空間にかざせば、簡単にコンテンツを体験できるようになるという。
なお、KDDIとPsychic VR Labは、パルコとともに、スタートアップのビジネスモデルと大企業のリアルアセットを活用して新規事業創出を目指す事業共創プログラム「∞の翼(ムゲンノツバサ) 2021」の一環として、東京都渋谷区の渋谷PARCO 1階「ナカシブ通り」と10階「ROOFTOP PARK」の2地点を空間のメディア化の対応施設としている。
都市空間向けのコンテンツ制作と配信は、東京のほか、大阪、名古屋、札幌、福岡、京都の6都市で対応しており、今後全国の都市や施設に拡大する予定。
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