269ドル(約3万1000円)の睡眠用イヤホン「QuietOn 3」は、一見マグネット式充電ケースが付属する小型のワイヤレスイヤホンのように見えるが、音楽再生の機能は一切ない。機能は1つだけ。アクティブノイズキャンセリングの技術を使ってほとんどの騒音を抑え、限りなく無音に近い睡眠の世界に誘ってくれる。249ドルのBoseの「Sleepbuds II」は、何種類かのホワイトノイズを使って眠りをもたらし、邪魔な音を紛らす仕組みだ。それに対して、QuietOn 3は耳栓として周囲の音を抑える方式を採用している。違うのは、耳栓よりテクノロジーのレベルも値段もはるかに高いということだ。
筆者は、ニューヨークのわりと騒々しい一帯に住んでいるので、ぜひこれを試してみたいと思っていた。どのくらい騒音をかき消してくれるのか興味があった。実際に使ってみると、耳にフィットさせるのに少し手間取ったが、周囲の音はかなり遮断してくれることが分かった。
アクティブノイズキャンセリング機能を備えたイヤホンは、しっかりと密閉状態にすることが重要だ。しかし、筆者が試した限りでは、QuietOn 3を耳にうまくフィットさせるには、何日か試行錯誤が必要だった。サイズの違うフォームイヤーチップも付属しているが、効果の出るフィット位置と、一晩中でも気にせずに装着していられる快適な位置との間で最適なところを見つけるのが容易ではなかった。午前3時頃、つい外してしまった夜もある。耳穴に押し込まれている感覚や、横向きになったときの違和感に耐えられなくなったからだ。別の日には、イヤーチップがゆるくなりすぎて、夜中のうちに落ちていたこともある。ゴム製の耳栓を使って寝ようとしたときも、同じような問題に悩まされた。夜、いつの間にか耳から抜け落ちてしまうのだ。
QuietOn 3には、説明書が付属し、自分の耳に合った装着位置の見つけ方を説明する動画も用意されている。それによると、しっかりと密閉しつつ快適さも得られるまで、サイズの違うイヤーチップを組み合わせてみる必要があるかもしれないという。筆者の場合は、片耳に大きめ、もう一方の耳に小さめのイヤーチップを組み合わせる必要があった。交換用のイヤーチップが付属するワイヤレスイヤホンを使うときには、よくあることだ。
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