仮想通貨絡みの犯罪で2021年に不正なアドレスが受け取った金額は過去最高の140億ドル(約1兆6000億円)で、2020年の78億ドル(約9040億円)から増加したとの調査結果をChainalysisが公開した。これは2021年の仮想通貨取引総額の0.15%だという。
2021年に仮想通貨の取引総額は15兆8000億ドル(約1830兆円)となり、2020年から567%増加した。Chainalysisが米国時間1月6日、「2022 Crypto Crime Report」のプレビュー版で明らかにした。
「仮想通貨犯罪は、不正取引総額で過去最高の140億ドルに達したが、取引総額に占める割合は過去最低の0.15%だった」と、Chainalysisの調査責任者を務めるKim Grauer氏は述べ、「合法的な仮想通貨取引の増加ペースが、不正取引を大きく上回ったためだ」とした。
不正取引総額のうち、詐欺によるものは2021年に82%増加して78億ドル(約9040億円)となり、ラグプルはそのうちの28億ドル(約3240億ドル)以上を占めた。ラグプルとは、合法的に見える仮想通貨プロジェクトを立ち上げて、投資家らの資産を持ち逃げする行為だ。
仮想通貨がますます主流になり、仮想通貨犯罪が増加するにつれて、法執行機関も取り締まりを強化している。米内国歳入庁犯罪捜査局(IRS-CI)は、2021年に35億ドル(約4060億円)相当の仮想通貨を押収した。米司法省も、2021年に5300万ドル(約61億円)相当の仮想通貨を押収している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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