Amazonと、10を超える世界的な自動車ブランドを傘下に持つ多国籍自動車メーカーのStellantisは米国時間1月5日、「CES 2022」で広範な提携を発表した。両社は、Stellantisの新しいデジタルキャビンプラットフォーム「STLA SmartCockpit」向けのソフトウェア開発で協力するほか、クラウドやデータソリューションの活用、次世代の自動車ソフトウェア開発者やエンジニアの育成で緊密に連携する。
両社は、STLA SmartCockpitのソフトウェア提供で協業する。STLA SmartCockpitは2024年より、世界でStellantisの車両に搭載される。この新しいデジタルプラットフォームは、Amazon Web Services(AWS)によるクラウドと緊密に連携するとStellantisは述べた。また、運転者のデジタルライフにシームレスに溶け込み、パーソナライズされた直感的な車載エクスペリエンスを生み出すという。「Alexa」対応の音声アシスタント、人工知能(AI)で強化されたエンターテインメント向けのアプリケーション、ナビゲーションや車両保守管理、Eコマースマーケットプレースや決済サービスなどを実現する。また、STLA SmartCockpitは、顧客の行動や関心に適応する。
Amazonのスマートホームサービスやセキュリティサービスも組み込まれ、ユーザーは外出中に自宅を監視したり、管理したりできるようになる。自宅のAlexa対応デバイスやAlexaのスマートフォンアプリから車両を管理することも可能になる。カスタムのAlexaスキルを利用し、乗車前に社内の温度を設定したりできるほか、サービスの予約、自動車パーツやアクセサリーの注文も可能になる。
AWSはStellantisの推奨クラウドプロバイダーとして、この新しい技術を実現するために必要なデータサービスやクラウドサービスを提供する。AWSは、Stellantisの現在のデータパイプラインを効率化、最適化するとともに、Stellantisの複数の世界的な自動車ブランド向けの新しいデジタル製品やサービスの開発促進を支援する。また両社は、クラウドベースの製品開発環境「Virtual Engineering Workbench」を構築している。ソフトウェア開発とテスト、高性能なシミュレーション、機械学習モデルのトレーニング、データ収集と分析などを管理する自動化されたワークフローを提供するものだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」