企業が生活者とコミュニケーションしていくには、何よりも“ストーリー”が重要です。この場合の“ストーリー”とは、相手の感情を動かすエピソードや仕組みを指します。
12月13日から始まった「au」と「Netflix」のコラボキャンペーン「#auネトフリ論争」には、多くの人を巻き込むストーリーがありました。
「ドキドキ、ハラハラを味わいたい…そんな時に観るべきは復讐劇の最高峰『梨泰院(イテウォン)クラス』? それとも全世界熱狂のサバイバル『イカゲーム』?」という議題に始まり、Netflix好きならつい盛り上がってしまいそうな“どっち派!?”問題を、12月下旬までに計3ラウンド「Twitter」上で展開されてました。
また同じくauとNetflixのコラボとして、auの「意識高すぎ!高杉くん」シリーズの新CMも全国で放映が始まっています。神木隆之介さん演じる「高杉くん」たちは、西野七瀬さん演じる「貯杉先生」が発する言葉がNetflixで配信中のドラマのセリフそのままなのに気づき「観てるよね?」と確認しあいます。
さらにNetflixを起動したときに鳴る「ドゥドゥーン」という音を真似する貯杉先生に、松本穂香さん演じる「松本さん」が思わず「観すぎ!」とツッコむという構成になっています。
実はこの「ドゥドゥーン」は、先行して11月に実施されていた「#auネトフリ論争」の議題「あなたは『ドゥドゥーン』と『ダダーン』どっちに聞こえる?」で、「ドゥドゥーンに聞こえる」のほうが多く票を集めたことを受けてのセリフでした。
論争のアンケート結果と、CMのラストのセリフが連動していくというストーリーになっているのです。投票した人にとっては参加した気分になりますね。
#auネトフリ論争のTwitter上での投票参加方法は、対象ツイートの回答ボタンを押して投稿するだけ。投票した人全員に、au公式アカウントより、TVCMの「貯杉先生」の限定動画(全5種のうちランダム1種)がリプライでプレゼントされるという仕組みです。
投票の結果は、各ラウンドごとに順次Twitter上とキャンペーン公式ホームページで発表されていきます。今後も論争の結果がTVCMのセリフなどに反映されていくかもしれません。
このように、優れたコミュニケーションには必ずストーリーがあります。あなたの会社のコミュニケーションには、インタラクティブなストーリーがありますか?
この記事はビデオリサーチインタラクティブのコラムからの転載です。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス