コストコのような“まとめ買い体験”ができるアプリ「Tinder Box」--朝倉未来氏などが投資家で参画

藤井涼 (編集部)2021年12月10日 12時02分

 大容量の食品や日用品を多数取り揃えることで人気の、会員制の大型スーパー「コストコ」。倉庫型の広い店内や、まるで海外のスーパーにいるような大きなサイズのお菓子や食品と出会うことができ、日頃の買い物にはないワクワク感を味わえることが魅力だ。一方で、車がないと行けないような郊外に店舗が多いことから、条件を満たした人でなければ買い物に行きづらいことが課題と言えるだろう。

 もっと気軽にコストコの買い物体験を楽しみたいーー。そんな悩みを解決できるかもしれない“ミレニアル世代のコストコ”ともいえるサービスが、12月10日にオープンベータ版を公開した。大容量の食品・日用品をお得にまとめ買いできる「Tinder Box(ティンダーボックス)」だ。コストコのようなホールセールストアでの買い物を自宅にいながらスマホで楽しめるアプリとなっている。まずはウェブアプリから提供し、2022年3月ごろにネイティブアプリ(iOS/Android)を公開する予定だという。

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大きなお菓子や食べ物が入っている“魔法の箱”をイメージしてTinder Boxというサービス名を選んだという

 特徴は、大手ECサービスより平均で30〜40%安い「卸売価格」で大容量商品を買えること。同社によれば、取り扱う商品の種類を1500程度とあえてコンビニ並みに絞り込み、それらの商品を大量に仕入れることでボリュームディスカウントを実現しているという。また、7900円以上のまとめ買いで送料が無料になるほか、コストコのような年会費も発生しない。

 UI・UXにもこだわっており、カートに商品を追加するたびに、ボリュームディスカウントによって、購入者がその瞬間どれくらい節約できているかがリアルタイムに表示される。これにより、購入者がまとめ買いをすればするほど、お得になっている感覚を演出する。さらに、「レビューする代わりに割引を受ける」「Twitterでシェアする代わりに割引を受ける」といった、カート内で追加の割引を受けられる仕組みも取り入れているという。

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 同社では、今回のオープンベータ版に先駆け、2021年5月よりクローズドベータ版を招待制で開始。現在約1000人が利用しているそうだが、1回あたりの平均商品購入数は7商品で、購入単価は約1万円。購入頻度は月に1.5回で、リピート率は53.75%におよぶという。また、滞在時間も12分と一般的なECと比べるとかなり長い。

 Tinder Boxの代表取締役である伊澤文平氏は「平均購入単価と商品数からわかるように、ユーザーはまとめ買いをしている。また、滞在時間の平均が3分といわれるECにおいて4倍以上の時間を記録しているほか、リピート率もEC平均の3倍以上であることから、多くの方が日常的にこのアプリでのショッピングを楽しんでいる」と説明する。また、現在も続くコロナ禍でECの利用頻度は大きく増えていることから、Tinder Boxのような大容量商品のECにユーザーがシフトする可能性は十分にあると伊澤氏は自信を見せる。

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 今回のオープンベータ版におけるメインターゲットは、ホールセールストアの利用意向は高いものの、距離や年会費がネックで実際には利用できていない人のうち、主に「世帯年収が550万円以上」「節約意識のある」「3人以上世帯の主婦層(20代後半〜40代)」だという。

 同社が実施した店舗型ホールセールストアの利用実態に関する調査から、メインターゲット層は約160万人程度存在し、市場規模は約2800億円を見込む。今後ホールセールストアやまとめ買いの経験が少ない層も取り込んでいくことで、顧客数は約690万人、約7400億円規模のマーケットへと成長すると想定しているという。

よりお得なサブスクやTikTok的な動画機能も

 今後は、リピーター向けのよりお得なサブスクリプションも導入していく予定だという。たとえば、年会費4900円で送料無料の基準の引き下げ、最短2日配送の確約や、取り引きごとのキャッシュバック、お得なセールへの招待など、さまざまな特典を受けられるサービスになる予定だという。

 取り扱い商品については、現在は常温保存できる食品や日用品が中心だが、今後は冷凍・冷蔵の食品や、ペット用品、家具、文房具なども検討していきたいという。また、将来的にはプライベートブランドなども手がけたいとのこと。

 2022年以降はサービスのUI・UXも大きくアップデートする予定だ。具体的には「AmazonとTikTokを融合させたようなサービスにしたい」と伊澤氏は話す。「コストコの商品は高額なのに大容量だから失敗したくない。そこをユーザー投稿型の動画などで補い、動画を見て買われたら成果報酬を支払うようなモデルを検討している」(伊澤氏)

田村淳氏や朝倉未来氏が投資家に

 なお、Tinder Boxは正式ローンチ前にも関わらず、多くの著名人がすでに同社に出資をしている。今回のラウンドでは、タレント 兼 実業家の田村淳氏や、格闘家の朝倉未来氏、USEN-NEXT HOLDINGS取締役副社長COOの島田亨氏、元FiNCのCEOである溝口勇児氏などが、同社の理念に共感し、投資家として参画しているという。

 ちなみに、Tinder Box創業者の伊澤氏は過去に、養育費の未払いをスマートフォン一つで回収できるアプリ「iCash」や、サブスクリプションモデルの法律相談サービス「TOPCOURT」などを手がけてきた連続起業家でもある。iCashはその後、前澤友作氏に買収され、養育費あんしん受取りサービス「小さな一歩」にサービス名を変更している。

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