Appleは、「App Store」の手数料体系を拡大する可能性もあると示唆した。同社は「iPhone」および「iPad」のアプリ内アイテムに開発者が課金する方法を変更するよう求められており、その法的期限が近づいている。
Appleは、人気ゲーム「フォートナイト」の開発元Epic Gamesとの訴訟で米連邦地方裁判所が下した差し止め命令の履行を米国時間12月9日までに開始する必要がある。9月10日に下されたこの命令では、Appleが開発者に対し、App Store以外でデジタルアイテムを購入する機会を提供するボタンやリンクをアプリ内に設置することを90日以内に許可しなければならないと規定している。
Appleは、11月30日に米控訴裁判所に提出した法的書類の中で、現在提供している「幾重もの保護措置」を確保しつつ、開発者がアプリ内購入システムを回避できるようにするには、「エンジニアリング上の重大な」課題に直面していると述べた。
また、「差し止め命令が執行された場合、Appleはそのような仕組みを通じて行われた購入に対して手数料を課すこともできる」とした。これについて、「Appleはそのためのシステムとプロセスを構築しなければならなくなる」が、控訴審で勝訴してもそのために費やしたリソースを回収できないため、差し止めは「回復不能な損害を強いる」ことになると述べた。これを理由として、Appleは控訴裁に対し、控訴手続きが完了するまで連邦判事の命令を延期するよう求めている。
一方のEpic Gamesは、Appleによる命令保留の申し立てに反論する11月26日付の提出書類の中で、Appleはこの命令に対して自らの正当性を証明していないと主張した。Epic Gamesは、「アプリ外での購入オプションは、すでに『iOS』デバイスで利用可能になっている」として、「差し止め命令は、Appleがこれらのオプションをユーザーに把握させず、選択させないようにするために強いている障害を取り除くものにすぎない」と述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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