楽天モバイルは11月29日、情報通信研究機構(NICT)が公募した「Beyond 5G研究開発促進事業」の一般課題の研究開発項目となる、「低軌道衛星を利用したIoT超カバレージの研究開発」を開始したと発表した。
東京大学 大学院工学系研究科 中尾研究室(教授:中尾彰宏氏)と共同で実施する。期間は、11月〜2025年3月末。
低軌道衛星を利用したIoT超カバレージの研究開発は、楽天モバイルの衛星通信技術と、東京大学のNB-IoT(Narrow Band IoT)に関する研究実績を生かし、IoTセンサーのデータを直接収集できる衛星通信ネットワークの構築を目的としている。
具体的には、楽天モバイルがLTE衛星通信ネットワークの構築における研究開発を行うほか、両者でLTE衛星通信の安定化・最適化、NB-IoTソフトウェアの開発・衛星適用を実施。さらには、IoT超カバレージのユースケース検討、IoT超カバレージの実証実験などを実施する。
NB-IoTとは、狭帯域・低電力化を推し進めたIoT機器向けの通信規格。狭い周波数帯域を使用することで、少量のデータ通信を低頻度で送信でき、スマートメーターやセンサーなど、より低消費電力を求めるIoTサービスへの活用が期待されている。
衛星通信を利用したNB-IoTおよび、LTEネットワークを構築することで、従来は通信圏外であった山岳地帯や離島、海洋などにおいても、低コストのIoTサービスが利用できるようになる。
両者は、衛星通信によりエリアカバレージを国土面積100%まで拡張し、既存のNB-IoTおよび、IoT端末を用いて長距離の通信を実現するIoT超カバレージを目指すという。
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