NEXCO中日本、中日本エクシス、岩谷産業の3社は11月25日、E1東名高速道路 足柄サービスエリア(SA)の下り線において、水素ステーション「イワタニ水素ステーション 足柄SA」(仮称)を設置すると発表した。2023年春の開業を目指す。
なお、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアに水素ステーションを設置するのは全国で初めてになるという。
全国53カ所で水素ステーションを建設、運営する岩谷産業が事業者となる。供給方式は、液化水素貯蔵(オフサイト型)で、平均300Nm3/hの供給能力(大型トラックにも短時間で充填が可能)があるという。
水素で走行可能なFCV(燃料電池自動車)は、新たな環境対応車として注目が高まっている。2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」では、カーボンニュートラル時代を見据え、FCVや将来的なFCトラック(燃料電池トラック)など、さらなる導入拡大に向けて水素ステーションの戦略的整備などに取り組むこととされている。
FCVは、排気ガスを発生させない環境対応車であるとともに、ガソリンに比べてエネルギー効率が高く、短時間充填で長い航続距離が確保できるなどの特徴があり、次世代の環境対応車として期待されている。
NEXCO中日本では、ネットワーク整備や環境対応車の普及拡大への対応など、地球温暖化や気候変動といった地球規模の環境問題の解決に貢献していく必要があると考え、CO2排出量の削減やEV(電気自動車)充電設備の拡充などに取り組んできた。
これらの取り組みを加速させるため、FCV普及のインフラとなる水素ステーションを、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアに設置することになったという。
これに先立ち、現在足柄サービスエリアの下り線で営業しているLPガスステーションは、2022年1月31日で営業を終了する。
今後は、足柄サービスエリアに設置する水素ステーションの利用状況やFCVの普及状況などを踏まえ、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアへの設置を検討していくという。
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