日本航空(JAL)と日本電気(NEC)は11月18日、顔認証技術を活用してPCR検査陰性結果の確認を行う実証実験を、11月20日より石垣市内で実施すると発表した。実施期間は2022年1月31日まで。
同実験は、国内線搭乗予定者に対し特別価格でPCR検査を提供する「JALあんしんPCRサポート」の利用者が対象。出発前にサービス利用登録サイトから顔情報とPCR検査結果通知書を登録し、石垣空港の専用窓口で顔認証を行うと、「あんしん島旅プレミアムパスポート」がスムーズに受け取れるようになる。
あんしん島旅プレミアムパスポートは、72時間以内のPCRまたは、抗原検査陰性証明、ワクチン接種証明を提示することで、受け取れるサービスチケット。あんしん島旅プレミアムパスポート協力店に持参することで、料金割引、商品サービス、クーポン発行などの特典が付与される。
今回の実験では、八重山観光フェリーなどの顔認証対象店舗において、手ぶらで簡単に特典が受け取れるようになる。
なお、同実験ではマスクを着用したまま本人確認ができる顔認証システムを活用している。
両社は、映像分析や生体認証を活用した実証実験「IoTおもてなしサービス実証」など、デジタル技術を活用した新しい旅行体験の実現に向け、空港を中心とした航空利用シーンでの協業を行っている。
両社によると、同実験は事前登録したPCR検査陰性結果の確認手続きへの展開と、海上交通や観光地への活用エリアの拡大に取り組み、旅行全体の安全・安心かつストレスフリーな体験の実現を目指したものになるという。
また、JALでは、東京(羽田)、大阪(関空)から石垣空港への直行便の運航に加え、2021年12月24日〜2022年1月4日、3月18日〜26日に、東京(羽田)=石垣線の運航機材大型化によるボーイング767-300ER型機の就航と、名古屋(中部)=石垣線の運航再開を予定。これに合わせて同実験を行うことで、PCR検査の利用促進にも取り組むという。
今後両社は、顔認証という共通IDの利用エリアを空港の外においても拡大。シームレスな移動と、移動先でのパーソナライズされたサービスの提供に向けて取り組むという。また、ワクチン接種証明も含めたスムーズな確認を行えるサービスの実用化の検討も進めるとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」