Amazonは米国時間10月28日、2021年度第3四半期(9月30日締め)を発表した。売上高の伸びが鈍化し、利益は急減した。同社は次の四半期についても厳しいものになるとみている。
純売上高は前年同期比15%増の1108億ドルで、Bloombergが発表したアナリストの予測値の約1118億1000万ドルを下回った。一方で、Amazonが予測した1060億~1120億ドルの範囲内には収まった。
1株当たり利益は50%以上急落し、6.12ドルとなった。Amazonはパンデミックが最高潮に達した2020年、莫大な利益をあげていた。
最高経営責任者(CEO)のAndy Jassy氏は発表の中で、パンデミック中に需要が急増している間、同社はサービスを提供し続けるために必死に取り組んだと述べた。同氏によると、この需要は2020年から2021年初めまでAmazonの売上高に大きく貢献したが、これにより支出も増加したという。
「顧客のニーズにこたえるため、事業全体を通じて莫大な投資が必要となった。一例として、パンデミックが始まってからフルフィルメントネットワークの規模は2倍近くになった」と同氏は述べた。
Jassy氏は第4四半期についても、労働力不足や世界的なサプライチェーンの問題に対処するため、高い支出が見込まれるとした。販売パートナーや顧客への影響なしでホリデーシーズンを乗り切るつもりであり、短期的は高い費用がかかるが、「これは顧客とパートナーにとって正しい優先順位だ」と説明した。
最高財務責任者(CFO)のBrian Olsavsky氏もカンファレンスコールで人件費に触れた。全米の倉庫スペースを拡大して注文処理能力を高めたにもかかわらず、労働者の不足によりAmazonは設備を最大限に活用できていないという。
「労働力は当社のキャパシティーを制約する主な要因となっている」とOlsavsky氏は述べ、Amazonが第3四半期に、十分な人員がいる倉庫に荷物を再配送しなければならなかったと述べた。
同社のクラウドホスティング部門であるAmazon Web Services(AWS)は第3四半期に大幅に成長し、49億ドルの営業利益を計上した。
オンラインショッピングを促す要因となっていたロックダウンが夏に解除されたため、Amazonもアナリストも減速は予想していた。第2四半期(4~6月)にも制限の緩和があり、Amazonの売上高はアナリスト予想を下回った。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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