Joe Biden米大統領は米国時間10月26日、米連邦通信委員会(FCC)の委員長に委員長代理のJessica Rosenworcel氏を指名すると発表した。上院で承認されれば、同氏は女性として初めてFCC委員長に就任することになる。
また、Biden大統領は、元FCC職員でネット中立性を推進する民主党系のGigi Sohn氏を、空席となっていたFCCの委員に指名する。
承認されれば、FCC委員5人のうち民主党が過半数となる。Biden大統領が1月に就任して以来、委員会の体制は民主党と共和党で2対2となっていた。民主党がFCCの主導権を握れば、FCCは、インターネットプロバイダーによるインターネットトラフィックの遮断や減速を禁止する、ネット中立性規則の復活を推し進めると予想される。
Barack Obama政権下にあった2015年、当時のTom Wheeler委員長の下で、ネット中立性規則と、ブロードバンドサービスを米国通信法(Communications Act)を「Title II」として再分類することが承認された。しかし、Donald Trump氏が大統領に就任し、共和党がFCCの主導権を握っていた2017年、ネット中立性規則は廃止された。
民主党はそれ以来、ネット中立性規則の復活などを目指してきた。ブロードバンドがTitle IIとして分類されれば、FCC当局はブロードバンドを、従来の電話ネットワークとほぼ同じような公益事業として規制することができる。共和党とインターネットサービスプロバイダーは、ブロードバンドに対するあまりにも大きな権限をFCCに与え、料金規制につながる恐れがあるとして、Title IIとしての分類に反対している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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