Bloombergによる米国時間10月7日の新たな報道によると、Appleの「CarPlay」は、車載技術に対する同社の野望の終着点ではない。同社は、「iPhone」ユーザーがより多くの車載機能を制御できるようにすることを目的としたプロジェクト「IronHeart」に取り組んでいると、この記事は報じている。これによって「iOS」ユーザーは、カーラジオ、カーエアコン、パワーシート、さらには計器盤を制御できるようになる可能性がある。
CarPlayユーザーは、メディアを操作する場合はスマートフォンを使い、その他の車載機能を操作する場合は自動車に元から搭載されている制御機能を使用しなければならない。Bloombergへの情報提供者によると、そのわずらわしさを解消するワンストップのソリューションを提供しようというのが、このプロジェクトの発想だという。Appleはコメントの依頼に直ちに回答しなかったが、この種の機密プロジェクトについては沈黙を守るのが同社の常だ。Appleは、スマートフォンとヘルス関連のエコシステムについても、すべてを1カ所で制御できるようにする方向で取り組んだ経緯があり、このプロジェクトもそれに似ていると、情報筋らは述べている。
IronHeartプロジェクトは、iPhoneと「Apple Watch」を自動車にさらに深く統合するためのAppleの最新の取り組みが減速する中で、明らかになった。例えば、新しいイニシアティブの中では群を抜いて実用的な状態にある「CarKey」は、現時点でBMWの車でしか利用できない。「Apple Car」をめぐる憶測もまだ流動的な状態にある。2021年に入って現代自動車との提携の可能性が浮上した時には、ついにApple Carプロジェクトが本格的に始動するかと思われたが、Teslaの元幹部でApple Carプロジェクトを統括していたとみられるDoug Fields氏がAppleを離れてFordに移籍した後、期待は一気に収束した。Apple Carが登場するかどうかやその時期に関わらず、IronHeartは重要な構成要素になる可能性がある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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