Facebookの大規模なサービス障害が、同社の収益に打撃を与えたと伝えられている。
Fortuneは、「Instagram」や「WhatsApp」などのアプリが米国東部時間10月4日午前11時30分ごろにオフラインになってから午後7時ごろに復旧するまでの間、Facebookが約1億ドル(約110億円)の収益を失ったと推定している。
Fortuneは第2四半期の決算報告の際にFacebookが明らかにした数値を使って、同社の損失を推定した。同四半期、Facebookは約290億ドル(3兆2900億円)の売上高を計上している。つまり、1日あたり約3億1960万ドル(約355億円)、1時間あたり1330万ドル(約15億円)だ。同社はこの数値を使い、停止が続いた期間に基づいて損失を計算した。
この試算は、大規模なサービス停止がFacebookの広告事業に与える影響を際立たせている。
Facebookは午後6時30分ごろ、サービスが徐々にオンラインに復旧してきたと発表し、「Facebookを利用している世界中の人々や企業の巨大なコミュニティーに申し訳なく思う。われわれはアプリやサービスへのアクセスを回復するために懸命に取り組んできた。それらがオンラインに戻ってきたことを喜んで報告する。忍耐に感謝する」とツイートしていた。
To the huge community of people and businesses around the world who depend on us: we're sorry. We’ve been working hard to restore access to our apps and services and are happy to report they are coming back online now. Thank you for bearing with us.
— Facebook (@Facebook) October 4, 2021
Facebookが遭遇した経済的な問題は、収益の損失だけではない。ソーシャルメディア関連の株の大幅な下落と共に、同社の株式は同日5%近く下落し、1株あたり326.23ドル(約3万6000円)となった。 なお、TwitterとSnapの株式も5%以上下落している。
Facebook株の下落は、同社の最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏の純資産を圧迫し、1216億ドル(約13兆5000億円)まで減少させた。Bloombergによると、同氏はこれによって資産総額のランキングで1つ順位を下げ、現在はMicrosoftの共同創設者であるBill Gates氏の1つ下、世界で5番目に裕福な人物となっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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