KDDIは9月13日、高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットを提供する米SpaceXの「Starlink」を、au基地局のバックホール回線に利用する契約を締結したと発表した。
光ファイバーに接続された通常のau基地局に加え、Starlinkをバックホール回線としたau基地局を導入してエリアを補完することで、サービス提供が困難とされていた山間部や島しょ地域、災害対策でも、auの高速通信が利用できるようになる。まずは、2022年をめどに、全国約1200カ所からの導入を開始する。
Starlinkでは、通信衛星を高度約550kmの低軌道上に配置し、世界中に高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットを提供している。従来の静止軌道衛星と比べ、地表からの距離が65分の1程度と大きく近づくため、大幅な低遅延と高速伝送を実現しているのが特徴。Starlinkは、すでに10万人以上のユーザーに初期のベータ版サービスを提供しており、世界における人口の多い地域をほぼカバーするように拡大を続けているという。
KDDIでは、総務省より実験試験局免許の交付を受け、Starlinkの通信衛星と地上のインターネット網を接続するゲートウェイ局(地上局)をKDDI山口衛星通信所に構築。現在、品質と性能を評価するため、両社共同による一連の技術検証を進めている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス