パナソニックは9月10日、ゲームプレイ時に最適なネックスピーカー「SC-GN01」を、スクウェア・エニックスのオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」(FF14)のサウンドチームと共同開発したと発表した。4つのスピーカーを内蔵し、没入感あるサウンドを再生する。発売は10月22日で、想定税込価格は2万2000円前後になる。
SC-GN01は、肩に乗せてゲームサウンドを聴けるネックスピーカー。ヘッドセットでは、頭の締め付けや蒸れが生じ、長時間の使用が辛い、密閉性が高く、周囲の音に反応できないといった、ヘッドセットならではの課題を解決する新たな形状として登場する。
4つのスピーカーを備え、オブジェクトの位置や移動をクリアに再現するほか、首元を囲むようにスピーカーを配置しているため、ゲームの世界の中心にいるような音場を得られることが特徴。小型スピーカーでは再現が難しいとされる低域も、欠落した信号の倍音を生成し、音声信号に付加する「H.BASS」により、人間の頭の中で擬似的に知覚し、再現できるとしている。
没入感や迫力を再現する「RPG」、ソリッドで、正確な音の定位感が得られる「FPS」、人の声が聞き取りやすい「ボイス強調」と、ゲームジャンルにあわせた3つのサウンドモードを用意。加えて「Cinema」「Music」モードも備える。
FF14のサウンドチームとともにゲームに適した音作りを追求していることがポイントで、ファイナルファンタジーXIVサウンドディレクターの祖堅正慶氏は「RPGは没入感、FSPは勝つためとゲームによって音に求められることは違う」とゲームサウンドの現状を説明。FF14の戦闘シーンで効果音などを手掛けるサウンドデザイナーの絹谷剛氏も「サウンドモードにはゲーマーとしての知見を注ぎ込んだ。プレーヤーとして目指す音質とはなにかを考えて調整している」と、現場の声を反映する。
祖堅氏は「かなり初期段階から商品開発に参加させていただいたので、音質面だけでなく、仕様についても意見を取り入れていただいた。今回、PCやゲーム機との接続にUSBを採用しているが、当初は電源ケーブルもついており、少し煩雑な印象だった。これでは選びにくいとして、シンプルな形にしてもらった。加えて、USBケーブルも3メートルと長い。これは一休みするときに飲み物を取りいけるような長さを目指した」とコメントした。
PC、「PS4/5」「Nintendo Switch」はUSBケーブル1本で接続でき、「Xbox One/Series S/X」Nintendo Switch(テーブル/携帯モード)は、USBケーブルと音声接続コードが必要になる。本体には3メートルのUSBケーブルと音声接続コードを付属している。
今後は、SC-GN01をベースにしたFF14モデルの発売も予定。専用デザインの本体、パッケージになる見込みだ。パナソニックでは、2019年にFF14推奨のシアターバー「SC-HTB01」を発売している。
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