AIで成果が出るクリエイティブを導き出す--「AIR Design」運営が約11億円の資金調達

 ガラパゴスは9月1日、シリーズAで10.8億円(累計13億円)の資金調達を実施したと発表した。既存株主であるArchetype Ventures、みずほキャピタル、Globe Advisorsからの追加出資に加え、STRIVE、THE FUND、DIMENSION、THE GUILDの4社を新たな引受先とする第三者割当増資になる。

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ガラパゴス代表取締役社長の中平健太氏

 同社は、マーケティングクリエイティブに特化したデザイン提供ソリューション「AIR Design」を2019年秋から提供している。AIによる画像解析や分析ツールを活用して、成果が出るクリエイティブ(ランディングページ/バナー/動画広告)を高速で制作するサービスだ。

 競合他社分析やマーケティング計画立案、クリエイティブ制作、レポーティング、レポーティング分析、改善案提案など、マーケティングの一連業務をすべてAIR Designが請け負うため、顧客は社内にデザイン制作担当がいなくてもヒアリングと簡易的なクリエイティブチェックのみで済むことが特徴だという。

 AIR Designは、2019年の提供開始から2年弱で300社以上の広告制作に導入されているとのこと。今後は、この成長をより加速させるべく、「デマンド・サイド(顧客開拓)」「サプライ・サイド(制作キャパシティ)」「プロダクト・サイド(システム開発)」の3つに注力すると説明する。

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 まず、デマンド・サイド(顧客開拓)では、AIR Designの導入パートナーとしての代理店ネットワークを構築。また、サプライ・サイド(制作キャパシティ)では、社員や外注パートナーとしてのデザイナーネットワークを構築するという。プロダクト・サイド(システム開発)では、AIとデータを活用したSaaSプロダクトの開発を目指すとしている。

 ガラパゴス代表取締役社長の中平健太氏は「デザイナーはキラキラした仕事に見えて過重労働なのが実態。そこに対してわれわれのプロセスを提供することで、人が人らしい仕事をできるようにしたい。また、仕事のプロセスを変えた先はお金だと思っている。デザイナーの報酬を上げるとともに、(AIR Designによって)スキルを可視化することで、お金を借りられるなどの与信にもつなげていきたい」と展望を話す。

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 今回調達した資金については、AIR Designのプロダクト開発と事業拡大、マーケティング施策、採用強化に使用するという。組織については、2021年度末時点で現在の倍の200名規模に拡大したいとしている。

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