Amazon創業者のJeff Bezos氏が所有する宇宙関連ベンチャーのBlue Originは米国時間8月16日、米航空宇宙局(NASA)を相手取った訴状を連邦裁判所に提出した。NASAが2021年に入り、Elon Musk氏率いるSpaceXに月着陸船開発契約を与えたのは不当だとして抗議していたBlue Originは、今回の提訴によってその姿勢をさらに強化している。
NASAは、アルテミス計画の有人着陸システム(HLS)開発を委託する唯一の企業としてSpaceXを選定していた。アルテミス計画は、1960年代から1970年代初頭にかけてのアポロ計画に続く月面着陸計画。SpaceXのみが選定されたことは、NASAが月着陸船開発の契約先として2社を選定すると予想していた多くの人々に衝撃を与えた。
この件に関し、Blue Originは4月に正式な抗議を提出していたが、7月には米政府の会計検査院(GAO)が、HLS開発の契約先としてSpaceXを選定したNASAの判断を支持し、Blue Originの抗議を退けていた。
Bezos氏は2019年に、Blue Originの月着陸船コンセプト「Blue Moon」を発表したが、同社による宇宙船開発はここ数年、SpaceXと比べて後れをとっている。Blue Originは7月20日、Bezos氏も搭乗した宇宙船「New Shepard」の初めての有人飛行を成功させた。それに対し、SpaceXは4月に、宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに送る3度目のミッションを成功させていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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