Amazonの前最高経営責任者(CEO)で宇宙旅行会社Blue Originの創業者でもある57歳のJeff Bezos氏が、ついに宇宙へと飛び立った。テキサス州西部の砂漠で米国時間7月20日、絵のように美しい明け方の空の下、有人宇宙船「New Shepard」が轟音とともに地上を離れた。
打ち上げに選ばれた7月20日は、52年前の1969年にNeil Armstrong氏とBuzz Aldrin氏が人類で初めて月面着陸に成功した記念すべき日だ。
ロケットの上部、先が丸いゼリー菓子のような形のカプセルの内部には、Bezos氏のほか、弟のMark Bezos氏、かつて宇宙飛行士の訓練を受けていた82歳のWally Funkさん、同社初の有料搭乗者となる18歳のOliver Daemenさんが固定され、有人宇宙飛行ミッション「NS-16」の一環で大気圏と宇宙の境界に向かって打ち上げられた。打ち上げの約3分後、クルーたちは初めて無重力状態を体験し、宇宙の端に触れた。船内からは歓声が上がり、雑音混じりの生中継で「これはすごい」という声が届いた。
この瞬間、彼らは「民間宇宙飛行士」という、このミッションの前には10人しかいなかった特別な肩書きを得た。宇宙に行ったことのある人の総数はわずか570人だ。Bezos兄弟、Funk氏、Daemen氏は今回、宇宙に行った人物と民間宇宙飛行士という2つのリストに名を連ねることになった。
New Shepard号によってカプセルが大気圏の上に運ばれると、4人のクルーはシートベルトを外した。カプセルは最高高度約106kmに到達した。その後、地上に向けて高度を下げ始めた。
同時に、宇宙の境界にカプセルを運んだNew Shepard号も、ゆっくりと地上に降下していた。ロケットは打ち上げから約7分後、静かにテキサス西部の砂漠に着陸した。
飛行から約8分30秒後、カプセルのパラシュートが開き、カプセルは安全に地上に戻った。
Bezos氏は着陸後、地上通信士の問いかけにこう答えた。「信じられないくらい気分がいい」「これまでで最高の日だ」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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