Facebookが「Ray-Ban」スマートグラスで目指すもの

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 中村智恵子 吉武稔夫 (ガリレオ) 編集部2021年08月02日 13時12分
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 Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は最近の決算説明会で、人々が既に期待していたことにお墨付きを与えた。それは、次の新商品として、Facebook初のスマートグラスが2021年内に登場するというものだ。

Mark Zuckerberg氏
Zuckerberg氏は2020年にFacebookと「Ray-Ban」の提携を発表していた。
提供:Screenshot by Queenie Wong/CNET

 Facebookは2020年にオンライン開催した仮想現実(VR)/拡張現実(AR)カンファレンス「Facebook Connect」で、フランスのメガネメーカーEssilor Luxotticaと提携して開発する、「Ray-Ban」ブランドのスマートグラスについて説明していた。

 Zuckerberg氏は今回の決算説明会で、「今後の話をするならば、次の製品発表はEssilor Luxotticaとの提携の下で発売する、Ray-Banブランドの当社初のスマートグラスになるだろう」と語った。「発表するスマートグラスには象徴的なフォームファクターが備わり、かなり洗練された機能もある。こうした製品を人々に提供できること、ARグラスを提供するための道のりを進んでいることに興奮している」

 Facebookのこれまでの発言からすると、確かにそれらはスマートグラスだ。しかし、ARグラスではない。以下では製品の予想について述べる。

「ARグラス」ではない

 FacebookのAR/VRのハードウェア部門で責任者を務めるAndrew Bosworth氏は1月、米CNETのインタビューに応じ、ヘッドセットに関して次のように語っていた。「われわれはそれをARグラスと呼ばないように気を付けている。現実世界にデジタルな世界を重ねるのが本当のARだ。これはARグラスではないが、今後ARグラスにとって不可欠なものになると思われる多くのアイデアを実行する。どれも見覚えのある構成要素だが、1つにまとめられたことはない。お分かりだと思うが、私はその機能に関して触れていない。それは、意図的にそうしているのだ。どんな機能があるのか詳細に答えるつもりはない。しかし、当社のスマートグラスを手始めに、すべてのARに関して注目していることの1つは、どのようにあなたの存在感を高める手助けをしてくれるかだ、ということは言っておきたい」

 そして「それは人々が互いにつながりを保つ手助けをし、誰かと疎遠になったと感じないようにしてくれるだろう。また、とても役立つものになると考えている」と同氏は続けた。しかし、同氏は通知を伝えるスマートグラスには関心がなさそうな様子で、ディスプレイが搭載されるか否かについても明言しなかった。

スマートフォンと連携

 Facebookはこれまでに、これらのアイウェアがスマートフォンと連携できることを示唆している。

スクリーンよりも音声が主体となる

 Facebookは以前、スマートグラスには専用のディスプレイが付属しないと述べていた。では、Facebookが利用しようとしているものはオーディオなのだろう。Amazonの「Echo Frames」やBoseの「Bose Frames」あるいはRazerの「Anzu」のように、恐らく当面の没入型テクノロジーとしてオーディオにフォーカスするものになるだろう。Facebookは最近、独自の「Live Audio Rooms」と提供開始しており、これはTwitterやClubhouseなどのアプリの取り組みに似ている。より進化したARヘッドセットを追求するFacebook Reality Labsは、空間オーディオをスマートグラスのパズルの重要な部分と見なしている。オーディオはより短期間で達成しやすいステップでもある。Facebookはアシスタント機能をテストすることもできるだろう。

カメラは付属するか

 Facebookは、ウェアラブルカメラに関するプライバシーポリシーをまだ検討中だ。VRヘッドセット「Oculus Quest」ではカメラデータは共有されないが、Facebookがカメラ付きグラスを使ってSnapの「Spectacles」のような道を進むかどうかはわからない。今のところは。

将来の展望

 Facebookはスマートウェアラブルの次の段階で、高い目標を目指している。Facebookは、将来のARグラスに利用されるセンサーアレイをテストしており、今後のVR/ARデバイス用の重要なインタフェースとして手首に装着するニューラルインプット技術を視野に入れている。また、2022年にはスマートウォッチを計画しているとも報じられている。同社とZuckerberg氏は以前、VRデバイスをARグラスに進化させる、もしくは2つの技術を徐々に統合させていくことが最終的な目標であることを示唆していた。

 しかし、FacebookはこのRay-Banグラスで、ウェアラブルコンピューティングやアンビエントコンピューティングへのアプローチを多角化しようとしているだけなのかもしれない。

 Apple、Microsoft、Snapなどが同じような目標を追ってはいるものの、ARグラスが現実のものとなるまでにはまだ10年近くかかるだろう。2021年内に発売されるRay-Banグラスはその最初の1歩になるだろうが、人々が期待するほどの機能はないかもしれない。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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