Facebookは2021年に同社初のスマートグラスを発売する計画だが、従業員らが議論を続けている問題が1つある。この製品に顔認識技術を追加するか否かということだ。
Facebookの拡張現実(AR)と仮想現実(VR)関連の取り組みを統括するAndrew "Boz" Bosworth氏は社内ミーティングで、同社は新しいスマートグラスの顔認識に伴う法的な問題とプライバシーの問題について検討していると従業員に話したという。BuzzFeed Newsが米国時間2月25日に報じた。
従業員の1人は、顔認識について同氏に質問し、「ストーカー」などのような悪影響をもたらす可能性について懸念を示した。BuzzFeedによると、Bosworth氏はこの従業員に、「顔認識は(中略)最も論点の多い問題かもしれない。メリットが明確、そしてリスクが明確であり、それらのバランスをどうとればいいのかがわからない」と話した。
Facebookはユーザーのプライバシー保護をめぐって、複数の問題に見舞われた過去がある。そのため、Facebookのスマートグラスを購入することに慎重になる人もいるかもしれない。Facebookは、特に2018年のCambridge Analyticaのデータに関するスキャンダル以来、ユーザーのプライバシーに関する同社のイメージを改善しようとしてきた。
Bosworth氏は一連のツイートで、顔認識について従業員ミーティングの中で発言したことを認めた。「特に、提供予定の製品にそれがなくても良いだろうが、人々が安心して利用でき、規制当局に受け入れられる形で実現できれば、いくつかの素晴らしいユースケースはあると話した」とツイートした。例えば、顔認識を使用して、思い出せない人の名前を特定できるかもしれない。同氏は、よく見る人の顔でも認識できない場合がある相貌失認という症状についても触れた。
Bosworth氏は、「顔認識は、大きな議論を巻き起こしている話題であり、それには正当な理由がある。私が話したのは、その賛否について、いかにして非常に公的な議論を行う必要があるかということだ」とツイートした。
We’ve been open about our efforts to build AR glasses and are still in the early stages. Face recognition is a hugely controversial topic and for good reason and I was speaking about was how we are going to have to have a very public discussion about the pros and cons. (1/2) https://t.co/PFNSoBpcni
— Boz (@boztank) February 25, 2021
最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は9月、Facebookは「Ray-Ban」などのアイウェアブランドを保有するEssilorLuxotticaと提携し、新しいスマートグラスを異なるデザインやスタイルで提供できるようにするとしていた。この新しい製品について、多くの詳細は明らかにされていない。
FacebookとEssilorLuxotticaはこの時、両社の提携は「Facebookのアプリと技術、Luxotticaの業界における主導的地位と象徴的ブランド、そしてEssilorの先進的なレンズ技術を組み合わせることで、人々が友人や家族とこれまで以上に良い形でつながれるようにする」とプレスリリースで説明していた。
米CNETはFacebookにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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