Appleは米国時間6月23日、米下院で審議されている5つの新しい反トラスト法案の一部の条項について、「iPhone」と「iPad」に対する同社のセキュリティ慣行を違法とする可能性があり、同社の事業に深刻な影響を及ぼす恐れがあるとの主張を表明した。
Appleは、23日早朝に同社ウェブサイトに掲載した声明の中で、「App Store」のビジネスモデルに関する自社の見解を示した。このビジネスモデルでは、同社製デバイスにおけるアプリの購入とダウンロードの方法が厳しく規制されており、iPhoneとiPadのユーザーは、App Storeを介してしか自身のデバイスにアプリをダウンロードできない。2008年に開設されたApp Storeでは、200万件近くのアプリが提供されている。
「今日、私たちのスマートフォンは単なる電話機ではない。そこには、私たちの個人および仕事上の生活に関する最も繊細な情報の一部が保存されている」と、Appleは16ページに及ぶ声明の冒頭に綴っている。「サイドローディングを許可すると、『iOS』プラットフォームのセキュリティが損なわれ、ユーザーはサードパーティーのアプリストアだけでなく、App Storeでも深刻なセキュリティリスクにさらされることになる」(Apple)
新しい反トラスト法案は、AppleのiPhoneの仕組みを脅かすだけにとどまらない、多大な影響をはらんでいる。6月に入って発表されたこれらの法案は、物議を醸す大手IT企業の慣行を標的に反トラスト法の改正を目指しているとみられる。例えば1つの法案は、競合他社の抑制や「市場支配力」の拡大を目的とした買収を禁止するものだ。ユーザーが他のIT企業の製品に簡単に乗り換えられるようにすることを企業に義務付ける法案もある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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