個人向け銀行ローンマッチングプラットフォームを運営するクラウドローンは7月1日、オリエントコーポレーション(オリコ)と事前審査の機能を備えた新バージョンを開始すると発表した。
クラウドローンは、貸し手である銀行と借り手である個人を、オンラインでつなぐサービスだ。提携の銀行から直接融資の提案を受け取ることができ、自身に合ったローン選びができる。
同社が2020年1月にリリースしたクラウドローンのベータ版では、銀行が利用者の属性と希望条件に対し、絞込みをかけて直接提案を行うフローを採用していた。しかし、自己申告による情報のみを提案の判断材料としていたため、一定のミスマッチがあったという。
今回の新バージョンでは、利用者の希望条件を銀行へ直接情報開示する前に事前審査を行う運用により、この課題を解決している。
クラウドローンによると、保証会社による事前審査を行うことで、マッチング後の成約率はほぼ100%になるという。また、翌営業日には借りられるかどうかの判定が出るため、スピード感のあるサービスになる。
銀行側にとってもメリットは大きい。日々のオペレーションと、オリコの審査を先に通すことで、審査に落ちる可能性の高い顧客を受付ける必要がなくなるため、対応コストが下がる。オリコ側には、このサービスを通じてさらに銀行との提携を増やすなどの狙いがある。
同社によると、ベータ版リリース後1年5カ月の実績として、2万3600件(総額270億円)の依頼を獲得しているという。
直近では、マイカーローンの依頼が最も多く、車の購入費用などを捻出する際、探しやすさはや借りられる安心感を担保するため、マッチング機能の向上とともに参画銀行の追加も進めていく。
また、プレシリーズAラウンドにてGenesia Venture Fund2号、LaunchPadFundを引受先とする第三者割当増資により、累計1.56億円の資金調達を実施したことも発表した。
今回の調達資金を元に、ローンを利用する誰もがシームレスで最適な融資の提供に向けた組織体制の強化を行っていくとしている。
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