「ゲームAIに関する記念碑的論文」--人工知能学会の論文賞にスクエニ三宅陽一郎氏

 スクウェア・エニックスは6月21日、同社のテクノロジー推進部リードAIリサーチャーの三宅陽一郎氏が発表した論文「大規模 デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-」が、一般社団法人人工知能学会における「2020年度人工知能学会論文賞(JSAI Best Paper Award 2020)」を受賞したと発表した。

 人工知能学会は、人工知能に関する研究の進展や正しい知識の普及などの活動を通じ、社会の発展に寄与することを目的として1986年に設立。人工知能学会論文賞は、人工知能学会会誌上で発表された論文を対象に、「独創性」「学術・技術上の寄与と波及効果」「表現のわかりやすさ」の観点から優れた論文に授与されるものとしている。

 この論文は、人工知能(AI)技術がゲーム開発にどのように活用されているかということを、網羅的かつ体系的に解説したもの。「ゲームに馴染みがない分野の読者にも分かりやすいように概念がまとめられている」、「社会実装の実例として興味深い研究が行われている」、「本論文により接点を与えられた読者がゲーム開発に貢献する可能性が高い」といった点が評価され、「ゲームAIに関する記念碑的論文になり得る内容」として受賞にいたったとしている。

「デジタルゲームにおけるAI技術」は、ゲーム産業における開発と、大学における研究を中心に、この20年で急速に発展した分野です。この新しい分野において、当社が積み上げてきたAI技術の研究成果を、人工知能学会様より高くご評価いただき、深く感謝しております。

今後も、日本の産学における本分野の発展および連携の推進のために、より一層尽力してまいります。(三宅陽一郎氏)

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