セールステック事業を展開するアライアンスクラウドは6月9日、オンライン完結で決裁者にアポイントメントが取れる完全審査制の営業支援サービス「アポレル」の提供を開始した。あわせて、ベクトルを中心として約8000万円の資金を調達したことを発表した。
アポレルは、購買意思決定者である決裁者のみを登録可能にすることで、ニーズがマッチすれば、スピーディーにアポイントメントを取れることが特徴だという。決裁者と直接マッチングすることで、成約可能性の高い新規リードのみを獲得することや、アプローチから契約締結までの時間を短縮できるとしている。
データベース上で、従業員数や業種といった基本情報、購買ニーズ(何を、いつまでに、どのくらいの予算で購入したいか)などで企業の決裁者を絞り込み、ダイレクトメッセージを送ることが可能。ダイレクトメッセージを受け取った決裁者が、商品やサービスに興味を持てばマッチング成立となり、アポイント調整ができる仕組みだ。
同社ではこれに加えて、決裁者限定のオンラインピッチイベントも開催。イベント終了後に興味を持ったサービスがあったかどうかアンケートをとり、その結果に基づいて同社がマッチングする。さらに、定例ミーティングを通じてサービス内容や訴求ポイントをヒアリングし、マッチする企業を直接紹介する仲介サポートなども用意する。
営業の現場では、担当者に提案して社内協議を実施し、その後決裁者と打ち合わせを行って契約に至るというフローで進められるケースが多くを占めていると同社では説明。そのため、契約までに時間がかかるほか、時間をかけて担当者と協議を重ねたにも関わらず決裁者との打ち合わせで破談となってしまうなど、非効率的な営業が発生するケースも多くあると指摘する。
同社は2020年の創業より、BtoB企業を中心とした営業代行事業を展開し、1年間で1000件以上の商談機会を創出してきたという。そして、より効率的に決裁者同士がつながり、有益なビジネス機会を創出するため、決裁者アポ獲得支援SaaSであるアポレルを開発することにしたと、同社代表取締役の宮崎翔太氏は説明する。今回調達した資金は、アポレルの機能開発やサービス拡大に利用するとしている。
「私自身のキャリアとして、日清食品、サイバーエージェントを経て2020年に起業したが、ずっと営業畑にいる中で業務フローに強い課題を感じ、サービスの開発に至った。コロナ禍の営業活動のニューノーマルを創りたい」(宮崎氏)
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