NTTドコモは6月2日、NSGホールディングスと5GやAI、XR技術などの活用によるICT教育の促進に向けた協業に合意したと発表した。
両社は、ドコモの5Gネットワークや各教育フィールドに適したソリューションと、NSGの教育コンテンツを掛け合わせ、従来の学習教材だけでは習得が難しい熟練者の技術やノウハウといった実践的な学習を可能とする、リッチ化されたデジタル教材を開発するとしている。
また、さまざまなソリューションを活用して配信したデジタル教材の学習履歴データを蓄積し、ドコモのAIを活用して分析することで、学生に対して効果的な学習方法をレコメンドする機能を構築。さらに、分析結果による教材の改善や配信方法の最適化など、教育効果の向上を見据えた仕組みの実現を目指す。
協業の具体的な取り組みとして、NSGが展開する新潟コンピュータ専門学校や新潟農業・バイオ専門学校、国際ビューティモード専門学校、JAPANサッカーカレッジにおいて、AIやXR技術、自由視点映像などの技術を活用した実証を行うという。
新潟コンピュータ専門学校では、4月に新設された「5Gコース」向けに、学校内に5Gのネットワーク環境を整備。5Gを活用した次世代のICT教育カリキュラムの構築を検証する。5Gコースでは、5G環境下でのIoT技術開発やネットワークセキュリティ、ロボット制作などの実習に加え、校内に設置されているeスポーツスタジアムで5G環境を活用したeスポーツコンテンツの制作学習を実施するという。
新潟農業・バイオ専門学校では、「AR等の技術を利用した人材育成の効率化のための実証研究事業」の中で、ARグラスを活用した遠隔作業ソリューション「AceReal」と3D動画を活用し、トマトの栽培技術の可視化を目指す。ARなどを活用した技術実証の授業展開により、農作業に関する遠隔指導や栽培ノウハウの早期習得を検証する。
国際ビューティモード専門学校とJAPANサッカーカレッジでは、自由視点映像を視聴可能なソリューション「SwipeVideo」を活用し、ヘアカット技術やスタイリング技術、テーピング技術など多視点で学習可能なデジタル教材を作成。校内におけるデジタル教材の利活用だけでなく、作成した教材の全国展開を目指す。
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