Googleは、年次カンファレンス「Google I/O 2021」において、「Google Maps(Googleマップ)」のAndroid用およびiOS用アプリを改良し、5項目の機能強化を実施すると発表した。一部項目を除き、これら新機能は数カ月かけて段階的に提供していく。
5つある新機能などは以下のとおり。
自動車移動用のルートを検索すると、移動にかかる時間が同程度であれば走行中に急ブレーキを踏む可能性の低いルートが優先的に提案されるようになった。急ブレーキは事故を避けるために踏むことが多いため、この機能は交通事故の削減につながるという。
Google Mapsで店舗などの詳細情報を表示すると、どの時間帯が混んでいるかを確認できる。Googleは混雑状況の表示機能を店舗単位から地域単位へ拡大し、市街地のどのエリアに人が多く集まっているか地図上に示すようにした。この機能を利用すれば、人混みを避けたり、逆に賑わっている場所を選んで行ったりできる。
Google Mapsで地図上に表示する周辺地域の店舗などを、時間帯などの条件に応じて切り替えるようにした。たとえば、平日の午前中であれば地図には近所のカフェを表示して、ディナー向きのレストランは表示しない、という制御をする。また、週末旅行中と思われるタイミングだと、近くにある観光名所を出す。
徒歩移動時用のARナビゲーション機能「ライブビュー」において、スマートフォンのカメラで捉えた周囲の映像に重ねて表示する店舗情報などを充実させた。この表示から、混雑状況やレビュー、写真などが確認できる。旅行中の場合は、宿泊しているホテルなどまでの方向と距離が示される。
歩道、横断歩道、車道内の歩行者用安全地帯といった歩行者向けの詳しい情報を、地図上に表示する。これは、歩行者の安全な移動を支援するだけでなく、車椅子やベビーカーの利用者にも役立つ。歩行者向け詳細情報は、一部都市を対象に2020年8月から掲載していた。2021年中に、ベルリンやサンパウロ、シアトル、シンガポールなど50都市以上も対象にする。
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