Appleのソフトウェアエンジニアリングを統括するCraig Federighi氏によると、「Mac」へのマルウェア攻撃が増えているという。同氏は米国時間5月19日、カリフォルニア州の裁判所で継続中の、同社と「フォートナイト」開発元のEpic Gamesとの裁判で法廷に出廷し、Appleを擁護する証言をしたが、その中で「Mac上のマルウェアは現在、われわれが許容できないレベルに達している」と述べた。
Federighi氏はAppleが現在、毎週数件のマルウェアを独自またはサードパーティーの協力を得て検出していることや、同社では顧客のコンピューターからそれらのマルウェアを自動的に削除する内蔵システムを利用していることを説明した。それでも、Appleが削除する前にマルウェアが数十万台ものコンピューターに感染する場合がある。同氏によると、2020年5月以降、130種類のMacマルウェアが現れ、そのうちの1件だけで30万台のシステムが感染したという。
さらに同氏はMacについて、依然としてPCよりも安全だが、「iPhone」や「iPad」などのAppleの他の端末よりも「はるかに大きなマルウェアの問題」に直面していると考えているとも発言し、「それは、終わりのないもぐらたたきゲームだ」と語った。
長年にわたって競合するPCのセキュリティを批判してきたAppleが、自社ソフトウェアのセキュリティを基本的に攻撃するような証言を選択したことは、衝撃的に映るかもしれない。しかしAppleは今、カリフォルニア州の裁判所で、大きな変化を裁判官に求めるEpicを相手に、「App Store」を擁護する材料としてiPhoneおよびiPadのセキュリティの問題を持ち出してきた格好だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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