AppleはEpic Gamesの人気アプリ「フォートナイト」が、App Storeを介さないアプリ内課金のメニューを用意したことに端を発した今回の法廷闘争に動きがあった。なお、アプリのデジタルアイテム課金について、App Storeを介さない(つまりAppleに手数料が入らない)支払方法を用意することは、規約上認められていない。
Appleは8月28日までに是正されなければ、Epic Gamesに関わる開発者アカウントを停止することを通告した。営業を受けるのは、Fornite以外のEpic Gamesが配信するゲームだけでなく、数多くのゲームで活用されている開発環境Unreal Engineも含まれ、これを活用するMicrosoftはAppleの措置に懸念を示してきた。
Epic Gamesは同社のみならず、ゲーム開発コミュニティ全体を脅していると主張し、8月23日、カリフォルニア州北部地区米連邦地方裁判所に対して、仮差し止めの命令を請求した。これに対して、裁判所は、Unreal Engineへのアクセスを遮断することに関して、Epic Gamesの回復不能な損害を示すとして、一時的な差止命令を下した。
しかしEpic Gamesの開発者アカウントの停止や、同社のゲームの配信再開については、「回復不能な存在」とは判断されず、8月28日にゲームの配信が停止されることとなった。今後の裁判の行方に注目が集まる。
Epic Games、アップルがゲーム開発者コミュニティーを脅していると主張(8/24) 「Unreal Engine」めぐりアップルに一時的差止命令--Epicとの訴訟で(8/26)Apple TV+は2019年3月の発表以来、Appleの新製品に1年間の無料視聴がバンドルされており、現状サービスやコンテンツによる顧客の反応を正確に測ることは難しい。Prime Videoについても、Amazon Primeサービスにバンドルしており、純粋にコンテンツだけの力と評価することは難しい。既に能動的に顧客がサブスクリプションに登録しているNetflixやDisney+と、明確に異なる扱いをすべき理由である。
そうした中、Appleはエンターテインメントの新しいモデルを作り出そうとしている。Apple TV+に、ARコンテンツを追加する計画があるという。AppleはiPhone 6s以降のスマートフォンやタブレットなどで、すでにARコンテンツを利用できる環境を整え、「世界最大のARプラットホーム」であると豪語し、ゲームや教育以外のあらゆるジャンルのアプリでの利用をアピールしてきた。
しかしアプリへのAR採用はまだ進んでおらず、大きな流れ、すなわちAppleの優位性につながっているとは言えない。しかしその開発は進んでおり、2019年にはAdobeがARコンテンツの制作環境「Adobe Aero」の正式版をリリースするなど、環境は整いつつある。
Appleは率先して、AR活用のモデルを示していかなければならず、その例として、Apple TV+のコンテンツとの連動を考えているのではないか、と指摘できる。
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