ミートエポックは4月19日、一般家庭で熟成肉などが作れる「発酵力 オイシート」を4月22日よりクラウドファンディングのキャンプファイヤーで販売すると発表した。5枚入り単品で4000円~。
たとえばスーパーの見切り品で賞味期限がギリギリでも、食材を発酵力 オイシートで巻くことにより、5日目たっても変色や臭みといった酸化・劣化を軽減し、さらに旨味を上げられる。保存性とおいしさの向上を兼ね備えたプロダクトだ。
買ってきた肉や魚をシートで巻き、ラップでくるんで5日寝かせるとできあがる。肉でも魚でも使えるが、牛の肩ロース、豚ロース、サーモンなど脂がのった食材と相性がいいという。
これまで業務用としてレストランやメーカーで熟成食材製造用シートとして使用されていた「エイジングシート」のサイズを家庭向けにし、33cm×20cmにした。業務向けの8分の1程度で、ブロック肉ならおよそ300~500gが包めるという。サイズに合わせて保存期間が短くなるよう調整し、家庭用の製品として展開する。
肉・魚の保存期間を延長できる特徴を生かし、フードロスや餓飢ゼロを掲げる持続可能な開発目標、SDGsへの貢献など食文化の発展にもつなげていきたいという。
ミートエポックは、産学連携事業で熟成肉の共同研究をしており、日本初の熟成製造技術エイジングシートの製造・販売を展開している。肉の熟成に利用できる人体に無害な“菌”を純粋に培養し、回収した胞子を滅菌した布に付着した布がエイジングシートだ。ステーキレストランや熟成鮨店などさまざまな店やメーカーで導入実績があるという。
製造技術はミートエポックと明治大学が共同で特許を取得しており、安全かつ迅速に発酵熟成肉を製造できる日本初の技術として2016年7月に実用化した。
ミートエポック 代表取締役社長の跡部美樹雄氏は、クラウドファンディングで展開することについて「2021年2月に品川ビジネス創造コンテストでキャンプファイヤーから企業賞を得たのが縁。ほぼ手作業で製造しているが、オートメーション化を目指しており、一人でも応援してほしいことから、この取り組みを選んだ」と説明した。
今後は量販店での展開も視野に、「現状は1枚800円だが、将来は200円、100円と下げていきたい」と語った。
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