AMDは米国時間3月15日、サーバー向けCPU「EPYC」の第3世代となる「AMD EPYC 7003」シリーズ(開発コード名「Milan」)を発表した。旧世代でパフォーマンスの重要なマイルストーンを達成し、市場シェアを勝ち取ったEPYCは、エンタープライズ市場への攻勢を強化するのに役立つという。
新しいEPYC 7003シリーズは、1プロセッサー当たり「Zen 3」コアを最大64基搭載する。旧世代と比較すると、各コアのキャッシュメモリーに新たな階層を導入し、また旧世代と同じくPCIe4接続に対応、メモリーチャンネルは8チャンネルを備える。さらに新CPUは新しいセキュリティ機能「AMD Infinity Guard」を搭載し、これには「Secure Encrypted Virtualization-Secure Nested Paging(SEV-SNP)」機能が含まれる。
エンタープライズ向け製品として、最新世代のEPYCプロセッサーではトランザクションデータベース処理が最大19%向上し、また「Hadoop」によるビッグデータ解析のソートパフォーマンスが最大60%向上していると、AMDは述べた。
AMDは2017年に最初のEPYCプロセッサーを発表し、当時まだIntelがおおむね支配していた停滞気味の市場を揺さぶった。そして第2世代のEPYC(開発コード名「Rome」)は、世界初の7nmプロセスによるサーバー向けプロセッサーとして登場し、AMDがクラウドおよびハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)市場に進出するのに役立った。
2020年第4四半期には、AMDのサーバー向けおよびセミカスタムプロセッサー(EPYCを含む)の売上高が、前年同期比176%増の12億8000万ドル(約1400億円)に達した。
AMDは、同第4四半期にクラウドおよびHPC顧客向けにEPYC 7003の出荷を開始した。今後はこの第3世代のプロセッサーを、ASUS、レノボ、Cisco、ASRockなどのプラットフォームパートナーを通じて市場に投入する。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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