ロシアの規制当局は現地時間3月10日、違法なコンテンツの削除を怠ったとして、Twitterの通信速度を制限したと発表した。すべての携帯端末と、据え置き型コンピューター機器の半分が対象となる。
ロシアの連邦通信監督当局であるRoskomnadzorは、Twitterが児童ポルノに関する投稿や、未成年者に薬物の使用や自殺を促すコンテンツを削除しなかったとして非難した。
「ロシア国民を守り、Twitterに関連するインターネットサービスにロシア連邦領土の法律を順守させるために、2021年3月10日から中央集権型の対応措置をとっている。具体的にはまず、同サービスの通信速度を制限する」と、Roskomnadzorの声明の翻訳文には記されている。
これに先立ち、トルコとインドでも、Twitterに対して当局による類似の措置が取られている。Roskomnadzorは、Twitterが削除要請に応じない場合、ロシアでTwitterを全面的に禁止する可能性があると述べた。
しかし、Twitterの速度制限は、既に予期せぬ結果を招いている可能性がある。ネットワークのモニタリングを手掛けるKentikは、ロシアにおける全体的なモバイル通信量が10日、急激に落ち込んでいることを指摘した。Kentikのインターネット解析ディレクターを務めるDoug Madory氏はツイートで、「しっぺ返しだ(中略)多くのロシア人のモバイルインターネットトラフィックに影響が出ている」と述べた。
Russia's attempt to slow internet access to @twitter backfired today, knocking out mobile internet for many Russians. #KeepitOn @kentikinc netflow data shows two periods when traffic dropped by as much as 24% to RU state telecom Rostelecom starting 07:00UTC (10:00am local). pic.twitter.com/JHvpzWEu6E
— Doug Madory (@DougMadory) March 10, 2021
Twitterの広報担当者は電子メールで、同社は速度制限をモニタリングしていると述べ、悪質なコンテンツを許容しているという主張については否定した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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