三井不動産とセンスウェイは2月24日、千葉県の柏の葉スマートシティで IoT の普及・活用を目指す「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」においてスマートオフィス・ワーキンググループを設立し、第1弾の取り組みとして、ワーキングオフィスの換気、在席、トイレの空き状況の可視化と体温、マスク着用検知のシステムを導入したと発表した。
この取り組みにおいて三井不動産は、フィールドとなるKOILでの実証実験環境の提供と、現場での実現サポートを担当。センスウェイは、センサーとネットワークを組み合わせたIoTソリューションを提供する。
センスウェイのIoT通信プラットフォームサービス「SenseWay Mission Connect」と、Microsoft Azureを活用することで、1台のIoTゲートウェイで複数フロアをカバーすることが可能になり、センサーを通じて集めたさまざまなIoTデータを、1つのクラウドサービス上で一元的に管理し、閲覧が可能となる。
換気状況は、執務空間内に複数の温度・湿度・二酸化炭素の計測センサーを設置してデータを計測する。在席状況は、デスク裏面に設置したセンスウェイ独自開発の人感センサーが座席の着席者の有無を検知。トイレ空き状況は、トイレの個室ドアに設置した人感センサーがトイレの空きを認識する。
各センサーが集めたデータは、クラウドへ集約し、KOILの1階入口と6階KOILパークに設置されたデジタルサイネージに表示し、リアルタイムでの確認が可能。KOIL会員向けに、同画面をPCやパソコンやスマートフォン上でも閲覧できるアプリの提供も予定している。
さらに、エッジAI技術を搭載したサーモカメラ「EG-Keeper」をKOIL入口に設置し、入館者の検温とマスク着用の有無を判別する実証実験を実施する。使用するカメラは、赤外線センサーとLED照明によって暗所でも使用でき、マスクやヘルメット着用時でも検温が可能。マスク非着用、または高熱体温の場合のアラート発信も可能としている。
なお、各取り組みは2020年9月より順次開始しており、今後は、今回の実証の結果も踏まえながら、柏の葉エリアまたは三井不動産の他物件への導入も検討するとしている。
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