Facebookによる豪メディアのブロックと撤回はなぜ起きた?--経緯や影響まとめ - (page 3)

Queenie Wong Daniel Van Boom (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2021年02月25日 07時30分
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オーストラリア以外の人にはどんな影響が?

 オーストラリアに対する関心のあり方によって、答えは違ってくる。同国在住なら、Facebookでニュースは閲覧も共有もできなくなった。実際に試したユーザーは、Facebookが法案に対抗してニュースの共有を制限している、という旨の通知を受けている。

 Facebookは、政府関係の重要なページもブロックした。気象局のページもそのひとつで、森林火災の季節を迎えるオーストラリアでは、最新の気象情報の拠り所になるページだ。Facebookは、政府のページは対象にすべきではないので、元に戻す予定だと表明していた。ユーザーからは、慈善団体などの行政サービスのコンテンツを閲覧、共有できなくなったという報告も上がっている。

 オーストラリア在住ではなくても、Facebookの判断による影響を受ける可能性がある。同国のパブリッシャーが発行するニュースは閲覧、共有できなくなっているからだ。実際、同国の各報道機関のFacebookページには、ニュースが表示されなくなった。

これまでの反応は?

 おおむね予想どおりだ。

 「こうした(Facebookの)行動は、自分たちは政府より強く、ルールに縛られるべきではないと考えるテクノロジー大手の振る舞いについて、ますます多くの国が抱くようになってきた懸念を強めるものでしかない」。Scott Morrison豪首相は、Facebookのページにこう書いている。

 ニュースを禁止するというFacebookの決定は最終的なものであるように見えたが、Frydenberg豪財務相は18日、Facebookトップの名前を出してこうツイートした。「本日、FacebookのMark Zuckerberg氏とさらに対話を進めた。残っている問題を話し合い、双方がただちにそれに対処することで合意した。今週末、また話し合う予定だ」。この協議は、Facebookによる決定の撤回と、政府による譲歩という22日の発表へとつながった。

 各国政府からも、この戦いの展開は注目されている。

 カナダ民族遺産相のSteven Guilbeault氏は、同国のメディアを監督する立場にあり、18日、国内のパブリッシャーにニュース使用料を支払うようFacebookとGoogleに求めると確約した。カナダもオーストラリアのモデルにならう見込みだとGuilbeault氏は述べ、この問題については、フランス、ドイツ、フィンランドの政府とも連絡をとっているとしている。

 「同じような規則を、すぐに各国が次々と採用することになるのではないか。Facebookはドイツやフランスと縁を切るのだろうか」。地元メディアによると、Guilbeault氏はこう発言していたという。

 先頃、マルタの政治家であり、欧州議会の議員も務めるAlex Saliba氏は、今後予定されている立法にオーストラリアと同じような対策を盛り込みたいと米CNETに語った。Saliba氏は、Digital Services Act(デジタルサービス法:DSA)の法案に関する報告担当代理を務めている。DSAは、大手テクノロジー企業のプラットフォームで広まる違法コンテンツについてその企業の責任を問うことになるEU法だ。Digital Markets Act(デジタル市場法:DMA)と並んで、テクノロジー企業大手を取り締まるために検討されているEU法のひとつである。

 「(FacebookとGoogleが)利益に見合う金額を支払うのは、きわめて妥当だ。唯一の問題は、DSAとDMAが(中略)、そのようなシステムを導入するうえで妥当な法律かどうか、ということだ」。Saliba氏は、声明で米CNETに対してそう述べていた。

Googleがパブリッシャーと結んだ契約とは?

 オーストラリア上院委員会がNews Media Bargaining Codeの法制化を審議するなか、Googleは2月初めに同国でNews Showcaseをローンチした。当初は、小規模なパブリッシャー7社が参加。News CorpおよびNine Entertainmentの大手2社は、Googleの参加要請を拒否してメディア法案を推進していた。

 法案の可決が近づくなか、Googleは大幅に歩み寄った案を出した。オーストラリアのメディア企業大手であるNine EntertainmentとSeven Westは、年間3000万豪ドル(約25億円)以上に相当するとも報じられる契約に合意している。News Corpも、世界各国の契約に続いており、The Wall Street Journal、The Times、The Australianといった新聞各社が「相当の」料金でNews Showcaseに登場する予定だ。

 2020年、オーストラリアのGoogle検索ホームページの宣伝文には、メディア法案によって検索の質が悪化するおそれがあるとの警告が表示されていた。現在は、次のように書かれている。「News Showcaseには、オーストラリアの提携発行元が73社以上参加している。関連ニュースはこちら

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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