Microsoftは、創業以来数十年間にわたり世界の気候に与えてきた影響を相殺することを目指す取り組みの1年目に、二酸化炭素(CO2)排出量を6%削減したことを公式ブログで明らかにした。Microsoftによると、同社のこれまでの方法では、気候変動という広範な問題を解決できない恐れがある。
Microsoftのプレジデントを務めるBrad Smith氏は、同ブログで次のように述べた。「現在購入しているCO2除去ソリューションはほぼすべて、短期的なものであり、自然に基づくものだ」「月ロケットの打ち上げに例えるならば、これはわれわれを月に連れて行ってくれるロケットではない。世界は、現在利用できるものよりもはるかに強力な技術に基づくソリューションを考案する必要がある」
Microsoftは、新たな持続可能性レポートで自社の取り組みについて説明し、投資してきたCO2回収プロジェクトの詳細を含め、透明性を向上させることを約束した。また、従来のレポートから一歩前進し、ユーザーが拡張可能な仮想世界ビデオゲーム「Minecraft」で持続可能な環境について学べる「Sustainability City」マップをリリースした。
このマップには、持続可能な食品生産、廃棄物と再利用、持続可能な家屋建築、代替エネルギー源などのテーマに関する6つのレッスンが含まれる。これは、人気の高いMinecraftを啓発ツールとして利用しようとするMicrosoftの取り組みの一環だ。
自然をベースとする気候変動対策には、植樹する人々に報酬を支払うプロジェクトや、森林を伐採しないことに対して報酬を支払うことも含まれる。
「しかし、炭素を排出しないことに対してお金を払うことは、何もしないことに対してお金を払うことと同じだ。そして、何もせずに気候危機が解消することはないと分かっている」(Smith氏)。そのためMicrosoftは2020年、10億ドル(約1050億円)規模のClimate Innovation Fundを設立し、大気中からCO2を除去する技術プロジェクトに資金を提供している。これは遠大な技術的課題であり、実行には多くのエネルギーを必要とする。
ここ1年にわたる炭素除去活動を通じて、Microsoftは排出権の購入により、大気中から130万トンの炭素を除去した。
2030年までにCO2の排出量を実質マイナスにする「カーボンネガティブ」の実現を目指すMicrosoftの取り組みの大きな部分を占めるのは、同社の事業やサプライヤーおよびパートナーの事業によって排出されるCO2を減らすことだ。これについては、過去1年で76万トンの排出を削減し、排出量は前年比6%減の1090万トンになった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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