Intelは米国時間1月13日、最高経営責任者(CEO)を務めるBob Swan氏が2月15日付けで退任することを明らかにした。それまで最高財務責任者(CFO)だったSwan氏がCEOに就任したのはわずか2年前のこと。また新たなCEOにはPat Gelsinger氏が就任する。同氏は、チップエンジニアとしてIntelに30年間勤務した後、過去約8年間はソフトウェア企業VMwareのCEOを務めていた。
Intelはここ数四半期こそ好調な業績を上げているが、長い間中核事業であるプロセッサーの製造で問題を抱え、TSMC(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング)に首位の座を奪われている。Gelsinger氏のCEO就任により、同社は再び技術者が経営をけん引する体制に戻ることになる。同氏は1990年代に膨大な数のPCに搭載されたIntel製「80486」チップの設計に携わった経歴の持ち主で、在籍中には最高技術責任者(CTO)にまで上り詰めていた。
Gelsinger氏をCEOに任命することは、Intelにとって「正しい方向への大きな一歩」だと、BMO Capital MarketsのアナリストであるAmbrish Srivastava氏は13日付のメモに記している。Gelsinger氏は、Intelの問題を直ちに修正することはできないだろうが、「長期的には多くの問題に対処してそれを解決するだけのバックグラウンドと経験を間違いなく有している。Intel時代の同氏の功績から、われわれは同氏を高く評価している」(Srivastava氏)
Gelsinger氏がCEOとして直面する最も厳しい決断の1つは、プロセッサーの製造に関して、TSMCやサムスンといった競合他社の生産能力をどう活用するか、ということになるだろう。Intelはその可能性に向けて準備を進めているが、保守的なIntelにとってそれは「異例」の動きとなるものだと、Creative StrategiesのアナリストであるBen Bajarin氏は13日付の調査メモに記している。同社の製造業務の大部分を社外に委託することを困難にする1つの要因は、Intelが抱える膨大な生産量に対応できるパートナーを探すのが難しいことだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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