Teslaがかつて「Model 3」の開発と量産に関して苦労していたことは周知の事実。同社の最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏にとっても、当時は苦しい時期だった。誰もがこれを知っているのは、同氏自身がその苦境についてかなり頻繁に発言していたからだが、ただしMusk氏が当時、AppleのCEOであるTim Cook氏にTesla売却を持ちかけていたことはほとんど知られていなかった。
これは衝撃的な話だ。特に現在Teslaの時価総額がかなり高い状態にあることを考えると、それだけでもショッキングな話だが、この話にはさらに驚きの展開がある。AppleがMusk氏の面会したいという要求にさえ応じなかったというのだ。少なくともMusk氏は、米国時間12月22日にTwitterでそう述べている。同氏はさらに、Teslaを現在の時価総額の約10分の1に相当する60億ドル(約6200億円)程度でAppleに売却する提案をするつもりだったとも明かしている。
During the darkest days of the Model 3 program, I reached out to Tim Cook to discuss the possibility of Apple acquiring Tesla (for 1/10 of our current value). He refused to take the meeting.
— Elon Musk (@elonmusk) December 22, 2020
Reutersが最初に報じたように、Musk氏のこの発言は、Appleが独自の自動運転電気自動車を製造するための取り組みをあらためて進めているらしいという報道を受けたものだ。Appleが2025年発売を目指すとされるこの自動車には、独自開発のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが採用されるといわれている。
Teslaのほうは現在テキサス州オースティンで「Cybertruck」の生産工場の建設を進めており、ドイツでもGigafactory(ギガファクトリー)の建設を進めている。さらに同社は「Model Y」の中国での生産も加速させており、2020年の「Battery Day」で概要を示したように「Full Self-Driving」技術と新しいバッテリー技術の開発も続けている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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