スマートウォッチは手首に装着するデバイスなので、サイズを大きくできない。そのため、内蔵可能なバッテリの容量が少なくなり、どうしても駆動時間が限られてしまう。こうした弱点を補おうと、Appleは使用中に充電する技術や補助バッテリ技術の特許を申請してきた。
そのAppleが、今度はスマートウォッチ用のバッテリ内蔵バンドを考案。このバンドの実現に必要な技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間12月1日に「BATTERY WATCH BAND」(特許番号「US 10,849,392 B1」)として登録された。出願日は2017年9月18日。
この特許は、腕時計用バンドを構成する駒の内部にバッテリを内蔵し、その電力を腕時計本体へ供給する技術を説明したもの。クレーム(請求項)では単に「watch」とされているが、スマートウォッチやアクティビティトラッカーのようなウェアラブルデバイスにも適用可能だ。特許では、このバンドを実現するための機械的および電気的な構造を規定している。
各駒の内部へ取り付けられたバッテリはそれぞれ電気的に接続され、電力を腕時計本体へ送れる。個々のバッテリは小さく容量は少ないだろうが、多くの駒にバッテリを組み込めば実用的な容量になるかもしれない。
さらに、バッテリを格納した駒へコイルを入れ、各バッテリをワイヤレス充電するアイデアにも言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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